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興奮と抑制の闘いについて:位置がすべて

On the Fight Between Excitation and Inhibition: Location Is Everything

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2004, Issue 250, pp. pe44, 14 September 2004
[DOI:10.1126/stke.2502004pe44]

Bartlett W. Mel1 and Jackie Schiller2

1 Department of Biomedical Engineering and Neuroscience Graduate Program, University of Southern California, Los Angeles, CA 90089, USA.
2 Department of Physiology and Biophysics, Bruce Rappaport Faculty of Medicine, Technion--Israel Institute of Technology, Haifa 32000, Israel.
*Corresponding author. E-mail: mel@usc.edu

要約 : 無傷の脳では、ニューロンはたえず樹状突起に対する興奮性入力と抑制性入力の双方を受けている。ニューロンの全体的な反応―出力スパイク列―は興奮と抑制のバランスに依存することが受け入れられているが、個々のニューロンの領域内で興奮性入力と抑制性入力が空間的、時間的に相互作用する機構を支配している規則についての具体的な知識は依然として不足している。最近の論文でLiuはまず、海馬由来の培養ニューロンでは、興奮性シナプスと抑制性シナプスの相対的位置および数が厳密に制御されていることを示す証拠を提供している。これは、ニューロンは多種多様な方法で、入力のバランスを適切に保ち、出力を適切な範囲内にとどめるよう懸命に努めていることを示唆する他の研究室での結果と一致している。このような背景において、Liuの機能的特性に関する結果で最も重要なのは、抑制は極めて局所的に作用するようであること、つまり、同一の樹状突起分岐内で非常に近接している場合にのみ、抑制性シナプスは効果的に興奮性シナプスに対抗するという点である(図1)。この知見は、脳の主要なニューロンには、場合によっては多数の独立した計算サブユニットが存在するかもしれないという20年以上前に神経理論学者が予測していた見解をさらに支持している。

B. W. Mel, J. Schiller, On the Fight Between Excitation and Inhibition: Location Is Everything. Sci. STKE 2004, pe44 (2004).

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