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糖尿病よりGLP-1が1枚上手?

Diabetes Outfoxed by GLP-1?

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 268, pp. pe2,25 January 2005
[DOI: 10.1126/stke.2682005pe2]

George G. Holz* and Oleg G. Chepurny

Department of Physiology and Neuroscience, New York University School of Medicine, New York, NY 10016, USA.
*Corresponding author. MSB 442, New York University School of Medicine, 550 First Avenue, New York, NY 10016, USA. Telephone, 212-263-5434; fax, 212-689-9060; e-mail: holzg01@popmail.med.nyu.edu

要約 : ウイングドヘリックスフォークヘッド転写因子のFoxOサブファミリーのメンバーであるFoxo1は、膵β細胞においてプロテインキナーゼB(PKB)を活性化するインスリン、インスリン様成長因子-1(IGF-1)シグナル伝達経路の標的である。Foxo1はPKBの基質であり、リン酸化によって核から排出され、それに伴い細胞の増殖と分化に重要な遺伝子発現の変化をもたらす。PKBの活性化にはインスリン受容体基質タンパク質(IRS-1、IRS-2)とホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)が必要となることがあるため、IRS-1、IRS-2、PI3K、PKBいずれかのシグナル伝達能を有するヘテロ三量体Gタンパク質共役型受容体(GPCR)もまたFoxo1の活性を制御するのかどうかの究明は興味深い。実際にβ細胞の研究では、血糖降下ホルモンGLP-1に対するGPCRの活性化によって、IRS-2、PI3K、PKBの活性に重大な変化が生じることが立証されている。PKBが仲介する様式でFoxo1の核排出を促進することによって、GLP-1は、β細胞の増殖と分化のマスターレギュレーターとして働くホメオドメイン転写因子(PDX-1)の発現を誘導する可能性がある。このSTKE Perspectiveでは、GLP-1のシグナル伝達特性を要約する。この特性によって、β細胞の体積を増加させ、膵臓のインスリン分泌能を高め、2型糖尿病患者において血糖値を低下させるGLP-1の能力に説明が付くと考えられる。

G. G. Holz, O. G. Chepurny, Diabetes Outfoxed by GLP-1?. Sci. STKE 2005, pe2 (2005).

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