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Ras経路を減速させる:miRNAはがん抑制因子?

Slowing Down the Ras Lane: miRNAs as Tumor Suppressors?

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 297, pp. pe41, 16 August 2005
[DOI: 10.1126/stke.2972005pe41]

John P. Morris, IV and Michael T. McManus*

UCSF Diabetes Center, Department of Microbiology and Immunology, University of California, San Francisco, CA 94122?0534, USA.
Corresponding author. Fax, 415-502-1447; e-mail, mmcmanus@diabetes.ucsf.edu

要約 : マイクロRNA(miRNA)は低分子量の翻訳されない転写産物であり、転写されたmRNAの分解の促進あるいは翻訳の阻害によって遺伝子発現を調節する。バイオインフォマティクスを用いた研究により、miRNAがゲノムの大部分の発現を調節する可能性が示唆されているが、miRNAの遺伝子標的や生物学的機能の解明はあまり進んでいない。新たな研究により、多くのmiRNAが発がんなどのヒトの疾患に関与する可能性が示唆されている。しかし、このような観察結果はほとんどが相関的なものであった。Johnsonらの最近の研究では、線虫(Caenorhabditis elegans)およびヒトの腫瘍細胞株において、let-7 miRNAが発がん性のRasファミリーのGTPaseを負に調節することが示されており、let-7ががん抑制因子として機能する可能性が示唆されている。この研究からいくつかの重大な疑問が生じる。他のmiRNAもがん抑制因子やがん遺伝子として機能するのであろうか?miRNAの調節の破綻は、腫瘍の発生と維持に重要な過程なのであろうか?最近の多くの研究がこのような機能に関する疑問のいくつかを解決し始めており、この分野では、がんにおけるmiRNAの役割に関する理解が深まりつつある。

J. P. Morris, M. T. McManus, Slowing Down the Ras Lane: miRNAs as Tumor Suppressors?. Sci. STKE 2005, pe41 (2005).

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