• ホーム
  • マイクロRNA依存性のトランス作用性siRNA産生

マイクロRNA依存性のトランス作用性siRNA産生

MicroRNA-Dependent Trans-Acting siRNA Production

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 300, pp. pe43, 6 September 2005
[DOI: 10.1126/stke.3002005pe43]

Herve Vaucheret*

Laboratoire de Biologie Cellulaire, Institut Jean-Pierre Bourgin, INRA 78026 Versailles Cedex, France.
*Contact information. E-mail, herve.vaucheret@versailles.inra.fr

要約 : 植物において、トランス作用性の低分子干渉 RNA(tasiRNA)が発見されてから1年も経たないうちに、この経路の主要な段階が解明された。tasiRNAの生合成では、タンパク質をコードしていないTAS遺伝子から翻訳されたポリアデニル酸化RNAが、マイクロRNA(miRNA)にプログラムされたRNA誘導性サイレンシング複合体によって切断される。古典的なmiRNAの標的とは対照的に、RDR6およびSGS3は、TAS RNA切断産物のひとつを2本鎖RNAに変換する。この2本鎖RNAは引き続いて元のmiRNA切断部位によって決定されるフェーズにおいてDICER-LIKE 4によってプロセッシングされ、一群の21塩基対のtasiRNAが産生される。tasiRNAは、AGO1、あるいは、おそらく一部の例ではAGO7の作用を通して、内因性のmRNA切断を引き起こす。tasiRNA標的の一部は、思春期から成人期への移行を調節すると考えられるが、他のtasiRNA標的の役割はまだ明らかになっていない。

H. Vaucheret, MicroRNA-Dependent Trans-Acting siRNA Production. Sci. STKE 2005, pe43 (2005).

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る

バックナンバー一覧へ