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電気を感じるホスファターゼ

Electrifying Phosphatases

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 307, pp. pe50, 25 October 2005
[DOI: 10.1126/stke.3072005pe50]

Richard Horn*

Department of Physiology, Institute of Hyperexcitability, Jefferson Medical College, 1020 Locust Street, Philadelphia, PA 19107, USA.
E-mail: richard.horn@jefferson.edu

要約 : 最近報告されたタンパク質Ci-VSPは、電位依存性カリウムチャネルの電位感知ドメイン、ホスファターゼPTENのいずれとも塩基配列に類似性があり、細胞膜の膜電位変化によって調節される膜貫通型ホスホイノシチドホスファターゼとして機能する。Ci-VSPは、ホスファチジルイノシトール-3,4,5-トリスリン酸 [PtdIns (3,4,5) P3]をin vitroで脱リン酸化し、イオンチャネルの開口により生ずる電流と類似した容量性電流を示した。また、Ci-VSPは、PtdIns (4,5) P2によって調節されるカリウムチャネルと共発現させると、膜電位の長時間の変化に対するカリウム電流振幅の感受性を増加させた。Ci-VSPの電位感知(VS)ドメインがホスファターゼドメインとどのようにして情報交換するのか、膜貫通型のチャネル孔ドメインをもたずに、VSドメインがどのようにして膜の電界を越えて電荷を動かすかはまだわからない。

R. Horn, Electrifying Phosphatases. Sci. STKE 2005, pe50 (2005).

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