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ニコチンと前頭前野のシナプス可塑性

Nicotine and Synaptic Plasticity in Prefrontal Cortex

Perspectives

Sci. STKE, 14 August 2007 Vol. 2007, Issue 399, p. pe44
[DOI: 10.1126/stke.3992007pe44]

Daniel S. McGehee*

Department of Anesthesia and Critical Care, Committee on Neurobiology, Committee on Cell Physiology, University of Chicago, 5841 South Maryland Avenue, MC4028, Chicago, IL 60637, USA.
*Corresponding author. E-mail:dmcgehee@uchicago.edu

要約 : ニコチン性アセチルコリン受容体の活性化は、作業記憶と注意を亢進させる。前頭前野は、作業記憶に関与する重要な脳領域で、前野内の興奮性シナプス伝達の可塑性は、記憶の重要な細胞メカニズムであると考えられる。最近の研究では、前頭前野内の興奮性に与えるニコチンの影響の細胞性およびシナプス性の基盤について探られた。ニコチンがV層錐体細胞への抑制性シナプス入力を亢進させ、長期増強(LTP)の誘導を抑制することが知見から示唆されている。この抑制性の影響は、錐体細胞を一気に活性化することにより克服できることから、シナプス入力に対するシグナルノイズ比の変化が示唆される。すなわち、作業記憶に対する強力な刺激の影響は、ニコチン受容体活性と組み合わせると亢進される可能性がある。これらの知見は、記憶障害に対する新規の治療法やより有効な治療法をもたらすかもしれない。

D. S. McGehee, Nicotine and Synaptic Plasticity in Prefrontal Cortex. Sci. STKE 2007, pe44 (2007).

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