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モルフォゲンのシグナル伝達によるシナプスのパターン形成

Synaptic Patterning by Morphogen Signaling

Perspectives

Sci. Signal., 6 May 2008
Vol. 1, Issue 18, p. pe20
[DOI: 10.1126/scisignal.118pe20]

W. Ryan Williamson and P. Robin Hiesinger*

Department of Physiology and Green Center Division for Systems Biology, University of Texas Southwestern Medical Center, Dallas, TX, USA.
*Corresponding author. E-mail: robin.hiesinger@utsouthwestern.edu

要約 : 動物の発生において、形態形成に関わる分泌型の小分子の濃度勾配が細胞増殖およびパターン形成を制御する。近年、軸索誘導およびシナプス形成を含む発生の後期過程におけるモルフォゲンの驚くべき役割が明らかにされてきた。最新の発見は、TGF-βスーパーファミリーのモルフォゲンであるアクチビンの、ショウジョウバエ視覚系シナプスのパターン形成における役割である。古典的な指令的で長期にわたるモルフォゲンの濃度勾配と異なり、アクチビンは数百の個々の光受容体の軸索末端周辺で、許容的で局所的な運動制限シグナルとして作用する。したがって、アクチビンは脳の神経回路形成における大きな遺伝的プログラムの一部として、他の指令的な誘因および忌避シグナルと連携して作用しているにちがいない。

W. R. Williamson, P. R. Hiesinger, Synaptic Patterning by Morphogen Signaling. Sci. Signal. 1, pe20 (2008).

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