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腸の恒常性において細菌が調節するシグナル伝達経路

Bacterial-Modulated Signaling Pathways in Gut Homeostasis

Perspectives

Sci. Signal., 27 May 2008
Vol. 1, Issue 21, p. pe24
[DOI: 10.1126/stke.121pe24]

Won-Jae Lee*

Division of Life and Pharmaceutical Science and Department of Life Science, Ewha Woman’s University, and National Creative Research Initiative Center for Symbiosystem, Seoul 120-750, South Korea.
*Corresponding author. E-mail: lwj@ewha.ac.kr

要約 : 腸内細菌との相利共生は、すべての後生動物に認められる。共生細菌が、自然免疫や発生のような宿主の腸の生理の複数の側面に影響を与えることは、十分に確立されている。しかし、原核生物と真核生物の間の共進化した相互作用に関する我々の理解はまだ明確ではない。今回、過剰な炎症を回避するために共生細菌が宿主の細胞内シグナル伝達経路を調節する1つの機構が明らかになった。この過程では、腸上皮細胞において細菌が誘導した活性酸素種が、cullin-1に依存するタンパク質分解機構を阻害する鍵となるメッセンジャーとして作用する。そして次に、炎症の主要な負の制御因子である核因子-κB阻害因子(IκB)の安定化が起こる。さらに、この細菌を介するシステムは、鍵となる発生調節因子であるb-カテニンの安定化にも関与すると考えられる。これらの発見により、共生微生物が宿主の細胞生理を形作る分子機構に関する新たな洞察が得られる。

W.-J. Lee, Bacterial-Modulated Signaling Pathways in Gut Homeostasis. Sci. Signal. 1, pe24 (2008).

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