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ROCOキナーゼ活性は内在性GTPase機能により制御される

ROCO Kinase Activity Is Controlled by Internal GTPase Function

Perspectives

Sci. Signal., 10 June 2008
[DOI: 10.1126/scisignal.123pe27]

Bertram Weiss*

Target Research, Bayer Schering Pharma AG13342, Berlin, Germany.
*Corresponding author. E-mail, bertram.weiss@bayerhealthcare.com

要約 : 低分子量グアノシン・トリフォスファターゼ(GTPase)は下流のタンパク質キナーゼの活性を制御することが、これまでに知られている。比較的新しい複数ドメインを有するタンパク質のファミリーの一部は、ROC(Ras of complex protein)サブタイプのGTPaseドメインのみでなくタンパク質キナーゼのドメインも含んでおり、両方のドメインは同じポリペプチド内で互いに協調しているようである。今回得られたデータから、これらROCOタンパク質の1つのキナーゼ活性は、グアノシン二リン酸またはグアノシン三リン酸(GTP)のいずれと結合しているかによって異なり、このため活性が隣接するGTPaseにより制御されることが明らかにされた。このことは分子内制御の新たな機構を示唆している。このROCOファミリーのメンバー(leucine-rich repeat kinase 2:LRRK2)は、そのタンパク質キナーゼドメインとGTPaseドメインの両方の変異がパーキンソン病(PD)と関係していることから、特に興味深い。これらの変異よってタンパク質キナーゼ活性が異常に亢進され、このことがニューロンの損傷の原因、あるいは少なくとも損傷に寄与していると考えられる。LRRK2のGTPaseドメインの結晶構造がこのほど解明され、ROC GTPaseドメインが驚くような方法でLRRK2のホモ二量体化をもたらしていることが明らかにされた。この構造は、LRRK2のPD関連変異の一部に関して分子レベルの影響について洞察を与えるのみでなく、同一タンパク質内でのGTPaseとタンパク質キナーゼとの分子内制御機構に関する我々の理解を向上させるのにも役立つと思われる。

B. Weiss, ROCO Kinase Activity Is Controlled by Internal GTPase Function. Sci. Signal. 1, pe27 (2008).

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