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主役の座は渡さない:Smadタンパク質の非古典的な役割

Holding Their Own: The Noncanonical Roles of Smad Proteins

Perspectives

Sci. Signal., 18 November 2008
Vol. 1, Issue 46, p. pe48
[DOI: 10.1126/scisignal.146pe48]

Loretta L. Hoover and Steven W. Kubalak*

Department of Cell Biology and Anatomy, Cardiovascular Developmental Biology Center, Medical University of South Carolina, Charleston, SC 29425, USA.
* Corresponding author. Medical University of South Carolina, 173 Ashley Avenue, Suite 601BSB, Charleston, SC 29425, USA. E-mail, kubalaks@musc.edu

要約 : 1995年にSmadがタンパク質性転写因子として同定されたことによって、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)の古典的な(canonical)シグナル伝達経路が解明された。それ以降、この経路の微妙な差異が明らかになり、かつてはリガンドから受容体、そして活性化転写因子への単純な図式であったのが、今日では各段階で高度な調節を受け、他の経路からのクロストークが複雑に組み合わさっていることがわかっている。また、Smadは、古典的なTGF-β依存性シグナル伝達の以外でも重要な役割を果たすことが分かっており、細胞における多様な過程の調節を担っている。新たな実験事実から、Smad7が、β-カテニンを直接調節することによって、細胞間接着の維持に不可欠な役割を果たすことが示唆されている。受容体により活性化されたSmadは、マイクロRNAのサブセット、特にmiR-21のプロセシングを制御する。Smadと古典的TGF-βシグナル伝達経路外のタンパク質との相互作用を示す報告の数は増えつつあるが、相互作用の機能的な関連性はわかっていない。これらの相互作用を検討すすることによって、おそらくSmadが、TGF-β経路のシグナルトランスデューサーとして当初報告された機能を越えて、重要で多様な目的のために働くことに関する証拠がさらに得られるであろう。

L. L. Hoover, S. W. Kubalak, Holding Their Own: The Noncanonical Roles of Smad Proteins. Sci. Signal. 1, pe48 (2008).

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