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PCTA:TGF-βシグナル伝達における新たなプレーヤー

PCTA: A New Player in TGF-β Signaling

Perspectives

Sci. Signal., 18 November 2008
Vol. 1, Issue 46, p. pe49
[DOI: 10.1126/scisignal.146pe49]

Fang Liu*

Center for Advanced Biotechnology and Medicine, Rutgers, The State University of New Jersey, 679 Hoes Lane, Piscataway, NJ 08854, USA. Susan Lehman Cullman Laboratory for Cancer Research, Department of Chemical Biology, Ernest Mario School of Pharmacy, Rutgers, The State University of New Jersey, 164 Frelinghuysen Road, Piscataway, NJ 08854, USA. Cancer Institute of New Jersey, 195 Little Albany Street, New Brunswick, NJ 08903, USA.
* E-mail, fangliu@cabm.rutgers.edu

要約 : トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)は、細胞表面のセリン/トレオニンキナーゼ受容体との結合により、極めて多様な生物活性を調節する。古典的(canonical)TGF-βシグナル伝達は、Smadタンパク質によって仲介される。Smadタンパク質はTGF-βシグナルを細胞表面から核内へと伝達し、転写を調節する。TGF-βが結合して受容体が活性化されると、TGF-β受容体はSmad2とSmad3をリン酸化する。Smad2およびSmad3は、SARA(受容体活性化のためのSmadアンカー)およびcPML(細胞質内の前骨髄球性白血病タンパク質)によってリクルートされ、TGF-β受容体によるリン酸化を受ける。cPMLは、TGF-βシグナル伝達の負の調節因子であるホメオドメインタンパク質TGIF(TG相互作用因子)によって核内に隔離される。最近、PCTA(TGIFとの結合におけるPML競合因子)がTGIFとの結合でcPMLと競合し、それによってcPMLが細胞質に蓄積されること、細胞質ではcPMLがSmad2/3とSARAの相互作用を仲介し、Smad2およびSmad3のTGF-β受容体によるリン酸化を協調させることが明らかになった。この報告によると、PCTAは、TGF-βを介した転写調節および増殖阻害を仲介する。したがって、PCTAはTGF-βシグナル伝達における新たな調節因子として定義づけられる。

F. Liu, PCTA: A New Player in TGF-β Signaling. Sci. Signal. 1, pe49 (2008).

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