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PPARγとオーファン核内受容体のリガンド依存性および非依存性の調節

Ligand-Dependent and -Independent Regulation of PPARγ and Orphan Nuclear Receptors

Perspectives

Sci. Signal., 2 December 2008
Vol. 1, Issue 48, p. pe52
[DOI: 10.1126/scisignal.148pe52]

H. Eric Xu1* and Yong Li2*

1 Laboratory of Structural Sciences, Van Andel Research Institute, 333 Bostwick Avenue, Northeast, Grand Rapids, MI 49503, USA.
2 Center for Pharmacogenetics, Department of Pharmaceutical Sciences, University of Pittsburgh, 709 Salk Hall, Pittsburgh, PA 15261, USA.
* Corresponding authors. E-mail, eric.xu@vai.org (H.E.X.); yol21@pitt.edu (Y.L.)

要約 : ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)は、リガンドによって活性化される核内受容体であり、脂肪生成、グルコースと脂質の恒常性、炎症応答に重要な役割を果たすと考えられる。リガンド結合ポケットが著しく大きいことが、PPARγや関連する2つの受容体PPARαおよびPPARβ(PPARδとしても知られる)の際立った特徴である。これらの受容体は、このポケットによって種々の脂肪酸、フィブラート系薬剤、チアゾリジンジオン系抗糖尿病薬などの多様な化学的リガンドと相互作用することができる。しかし、PPARの生理学的なリガンドは不明である。リガンドに結合できないPPARγ変異体を線維芽細胞に導入すると、予想に反して脂肪生成を引き起こした。このことは、PPARγに対する仮定上の生理的リガンドの存在と役割に関して重要な問題を提起する。これらの問題は、真のリガンドが存在しない他の「オーファン」核内受容体にも当てはまる可能性がある。PPARやオーファン核内受容体の生物学を理解するためには、これらの受容体の生理的リガンドを同定することがきわめて重要である。

H. E. Xu, Y. Li, Ligand-Dependent and -Independent Regulation of PPARγ and Orphan Nuclear Receptors. Sci. Signal. 1, pe52 (2008).

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