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四肢の成長およびパターン形成:シグナル勾配が決めている

Growth and Patterning in the Limb: Signaling Gradients Make the Decision

Perspectives

Sci. Signal., 13 January 2009
Vol. 2, Issue 53, p. pe3
[DOI: 10.1126/scisignal.253pe3]

Yingzi Yang*

Developmental Genetics Section, Genetic Disease Research Branch, National Human Genome Research Institute, Building 49, Room 4A68, 49 Convent Drive, MSC 4472, Bethesda, MD 20892, USA.
* Corresponding author. Telephone, (301) 402-2034; fax, (301) 402-2170; e-mail, yingzi@mail.nih.gov.

要約 : 脊椎動物の肢芽は、受精卵からの複雑な多細胞生物の形成を支配する2つの主要な過程である成長とパターン形成の協調的調節に関して研究するための独特な系を提供する。2つの研究で、外胚葉性頂堤(AER)などの四肢外胚葉からのシグナル勾配が、細胞増殖および細胞運命決定を連動させることによって、組織層の基本パターンを協調して確立することが解明され、四肢発生に関する理解が深まった。これらの研究から、発生における細胞増殖と細胞の運命決定は、同じシグナル伝達経路によって調節されるという点において表裏一体であることがわかる。脊椎動物の四肢の進化における形態学的相違の多くの根底に、シグナル勾配の持続時間や範囲の変化があると考えられる。

Y. Yang, Growth and Patterning in the Limb: Signaling Gradients Make the Decision. Sci. Signal. 2, pe3 (2009).

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