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脆弱な軸索が遺伝子発見への道筋を構築する:MAPキナーゼ経路が軸索再生を調節する

Fragile Axons Forge the Path to Gene Discovery: A MAP Kinase Pathway Regulates Axon Regeneration

Perspectives

Sci. Signal., 5 May 2009
Vol. 2, Issue 69, p. pe30
[DOI: 10.1126/scisignal.269pe30]

Georgeann S. O’Brien and Alvaro Sagasti*

Department of Molecular, Cell and Developmental Biology, University of California-Los Angeles, Los Angeles, CA 90095, USA.
* Corresponding author. E-mail, sagasti@mcdb.ucla.edu

要約 : 線虫(Caenorhabditis elegans)は、軸索再生の分子制御について研究するうえで有望なモデル生物として脚光を浴びつつある。順遺伝学的スクリーニングによって、DLK-1(dual leucine zipper-bearing kinase 1)MAP(マイトジェン活性化プロテイン)キナーゼ経路は、軸索再生の際にみられる成長円錐形成の正の調節因子として同定された。DLK-1経路突然変異体は再生の著しい欠陥を示すが、そのような突然変異体の初期の軸索伸長には明らかな欠陥は認められない。また、DLK-1経路はシナプス形成時にもある役割を果たすが、その役割は再生時の役割とは別のようである。発生、可塑性、および再生におけるDLK-1経路の働きが理解されれば、軸索再生の調節機構の進化に光が当てられることになるだろう。

G. S. O’Brien, A. Sagasti, Fragile Axons Forge the Path to Gene Discovery: A MAP Kinase Pathway Regulates Axon Regeneration. Sci. Signal. 2, pe30 (2009).

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