骨のセンサー

Editor's Summary
Bone Censor

Research Article

Sci. Signal., 2 September 2008
Vol. 1, Issue 35, p. ra1
[DOI: 10.1126/scisignal.1159945]

要約 : 細胞外カルシウム感知受容体(CaSR)は、細胞外カルシウム([Ca2+]e)濃度の変化に応答し、副甲状腺細胞(PTC)、軟骨細胞(軟骨産生細胞)、骨芽細胞、尿細管細胞のさまざまな機能を調節するグアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)共役受容体(GPCR)である。これまでにCasr -/-マウスにおけるCaSRの性質の決定が試みられたが、全長受容体の喪失を少なくとも部分的に補償する、選択的スプライシングによって生じる受容体の発現が障害となっていた(Brown and LianのPerspective参照)。Changらは今回、選択的スプライシングにより生じる受容体を発現しない、細胞特異的Casrノックアウトマウスを開発した。PTCまたは骨芽細胞特異的Casr欠損マウスは生存可能であったが、生後の骨格異常が認められた。予想に反して、軟骨細胞におけるCasrノックアウトは致死的であった。胚発生後期に軟骨組織特異的Casrノックアウトを行ったマウスは生存可能であったが、成長軟骨板の発達遅延が見られた。これらの知見から、CaSRには胚および生後の骨格発達においてこれまで予測されていなかった役割があると考えられる。

W. Chang, C. Tu, T.-H. Chen, D. Bikle, D. Shoback, The Extracellular Calcium-Sensing Receptor (CaSR) Is a Critical Modulator of Skeletal Development. Sci. Signal. 1, ra1 (2008).

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