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IL-1は前立腺の発生および反応性過形成においてIGF依存性の上皮増殖を誘導する

IL-1 Induces IGF-Dependent Epithelial Proliferation in Prostate Development and Reactive Hyperplasia

Research Article

Sci. Signal., 1 September 2009
Vol. 2, Issue 86, p. ra49
[DOI: 10.1126/scisignal.2000338]

Travis J. Jerde* and Wade Bushman*

Department of Urology, University of Wisconsin School of Medicine and Public Health, Madison, WI 53792, USA.
* To whom correspondence should be addressed. E-mail: jerde@urology.wisc.edu (T.J.J.) and bushman@urology.wisc.edu (W.B.)

要約 : 慢性炎症と発生シグナル伝達経路の再活性化は、いずれも腺がんの特徴である。しかし、炎症過程と発生過程は別々の異なる過程として考えられるのが一般的であり、発がんに至る経路も別であると考えられている。本稿では、炎症性サイトカインのインターロイキン1α(IL-1α)が、インスリン様増殖因子(IGF)のシグナル伝達を活性化することによって、前立腺の発生において重要な役割を果たしていることを示す。この過程は、炎症の反応性過形成の際に反復され、上皮増殖を誘導する。過形成中の発生シグナルの出現は、炎症に応じて過形成が引き起こされる際に、発生シグナル伝達の再活性化が何らかの役割を果たしているという仮説を支持するものであり、炎症シグナル伝達経路と標準的な発生経路との間に何らかのつながりが保存されている可能性を示唆している。

T. J. Jerde, W. Bushman, IL-1 Induces IGF-Dependent Epithelial Proliferation in Prostate Development and Reactive Hyperplasia. Sci. Signal. 2, ra49 (2009).

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