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リガンド、受容体、細胞内シグナル伝達分子のパルミトイル化

Palmitoylation of Ligands, Receptors, and Intracellular Signaling Molecules

Reviews

Sci. STKE, 31 October 2006 Vol. 2006, Issue 359, p. re14
[DOI: 10.1126/stke.3592006re14]

Marilyn D. Resh*

Cell Biology Program, Memorial Sloan-Kettering Cancer Center, 1275 York Avenue, Box 143, New York, NY 10021, USA.
*Corresponding author. E-mail, m-resh@ski.mskcc.org

要約 : パルミチン酸は、炭素数16の飽和脂肪酸であり、100個以上のタンパク質に付加されている。パルミチン酸によるタンパク質の修飾は、タンパク質機能に多面的な効果をもたらす。パルミトイル化は、修飾タンパク質の膜結合および膜ターゲティングに影響を与える。特に、多くのパルミトイル化タンパク質は脂質ラフトに集中しており、ラフトへの濃縮が効率的なシグナル伝達に必要とされる。このReviewは、パルミトイル化がリガンド、受容体、細胞内シグナル伝達分子の局在化および機能に与える複数の影響に焦点を当てる。パルミトイル化は、イオンチャネル、神経伝達物質受容体、ヘテロ三量体グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)共役受容体、インテグリンなどの膜貫通タンパク質の輸送および機能を調節する。さらに、免疫受容体シグナル伝達は、パルミトイル化された共役受容体、Srcファミリーキナーゼ、アダプターまたは足場タンパク質を含む、多くのレベルでのタンパク質のパルミトイル化に依存している。RasおよびGタンパク質の局在化とシグナル伝達能は、動的なタンパク質パルミトイル化により調節されている。パルミトイル化と脱パルミトイル化のサイクルにより、H-RasおよびGタンパク質のαサブユニットが細胞内の異なる膜へ可逆的に結合し、シグナルを受け取ることが可能になる。さらに、Hedgehog、Wingless、Spitzといった分泌型リガンドは、パルミトイル化を利用して長距離または近距離のシグナル伝達の程度を調節する。最後に、パルミトイル化は、酵素活性や基質特異性に直接影響を与えることによって、シグナル伝達タンパク質の機能を変化させることができる。パルミトイルアシルトランスフェラーゼが同定されたことにより、この翻訳後プロセシングの生化学に新たな洞察が得られ、新たな基質の同定が可能になった。

M. D. Resh, Palmitoylation of Ligands, Receptors, and Intracellular Signaling Molecules. Sci. STKE 2006, re14 (2006).

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