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アデノ随伴ウイルス（AAV）による遺伝子導入｜最適なセロタイプ（血清型）の選択による導入効率の向上
AAV Serotype Blast™Kit

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メーカー名：Applied Biological Materials Inc.

アデノ随伴ウイルス（AAV）による遺伝子導入の際に、最適となる血清型（セロタイプ）をセロタイプ1～9の中から同定するキットです。

FAQあります！

背景

AAV（アデノ随伴ウイルス）は殻を持たない小さなウイルス種で、分裂／非分裂細胞の両方に導入できます。宿主の細胞種、AAVの血清型（セロタイプ）、および感染多重度　(MOI: Multiplicity Of Infection) を最適の条件にすると、高い導入効率を得られます。そのため、AAV導入の条件を最適にすることが重要です。本キットにより、最適となるAAVの血清型（セロタイプ）を同定することができます。

特長

AAV血清型（セロタイプ）９種について、それぞれの遺伝子導入効率を確かめることができます。
ヘルパーウイルスを使用していません。
GFP発現量で同定できます。
様々な種類の細胞に対応します。

構成内容

試験用の血清型（セロタイプ）1～9　（各100 µL, 9パック, 力価 1×10⁹ GC/mL）

使用例

293T細胞培養へのAAV導入例

図1. 293T細胞培養へのAAV導入例

24ウェルプレートを用いて、各ウェルあたり20,000個の293T細胞を培養した。翌日、AAV血清型（セロタイプ）1～9を、MOI=500にて293T細胞にそれぞれ導入した。写真はトランスフェクションから5日後に細胞を蛍光観察したものである。この細胞については、血清型1～3が一番高い形質転換効率を示した。血清型4～6は効率がかなり低かった。このように宿主細胞についてどの血清型を選択すべきか同定できる。

最適な血清型（セロタイプ）の選択

各AAV血清型の感染指向性（トロピズム）を下表に示します。予備検討のガイドラインとしてご参照ください。

AAVセロタイプ	組織特異性（ =推奨）
AAVセロタイプ	中枢神経系／網膜	心臓	肺	肝臓	骨格筋
AAV1				-
AAV2		-	-
AAV3			-		-
AAV4			-	-	-
AAV5		-		-	-
AAV6	-
AAV7		-	-
AAV8		-	-
AAV9

参考文献

Ellis, et al. " A survey of ex vivo/in vitro transduction efficiency of mammalian primary cells and cell lines with Nine natural adeno-associated virus (AAV1-9) and one engineered adeno-associated virus serotype." Virology Journal 10(74): (2013).
Schultz, B.R. et al. " Recombinant Adeno-associated Virus Transduction and Integration." The American Society of Gene Therapy 16(7):1189-1199 (2008). DOI: doi:10.1038/mt.2008.103.
Pajusola, K. et al. " Cell-Type-Specific Characteristics Modulate the Transduction Efficiency of Adeno-Associated Virus Type 2 and Restrain Infection of Endothelial Cells." Journal of Virology 76(22):11530-11540 (2002). DOI: 10.1128/JVI.76.22.11530?11540.2002.
Fisher, K.J. et al. "Transduction with Recombinant Adeno-Associated Virus for Gene Therapy Is Limited by Leading-Strand Synthesis." American Society for Microbiology-Journal of Virology 70(1):1520-1532 (1996).