5-Hydroxymethylcytidineとは?
エピジェネティクスで重要なDNA修飾である5-メチルシトシン(5-methylcytosine、5mC)は、DNAメチルトランスフェラーゼ酵素を介してDNA中のシトシン(cytosine、C)がメチル化(メチル基(-CH3)の付加)されることによって生じます[PMID:16403636
]。5-メチルシトシン(5mC)は、DNAの脱メチル化で重要な水酸化酵素であるTET(ten eleven translocation) ファミリー酵素によって、5-ヒドロキシメチルシトシン(5-hydroxymethylcytosine、5hmC)に酸化・変換されます[PMID:21778364
]。5-メチルシトシン(5mC)から5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)への酸化反応は、哺乳類におけるエピジェネティック調節で重要な役割を果たすことが示唆されています[PMID:25411882
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一方RNAでは、これまでに百種類以上のRNA修飾が特徴付けされており、RNAの安定性や機能調節に重要であることが示されています[PMID:32210357
]。RNA中には修飾リボヌクレオシドの1つとして5-メチルシチジン(5-methylcytidine、5-mrC)が存在することが知られています。先述のTET酵素は、5-メチルシチジン(5-mrC)を5-ヒドロキシメチルシチジン(5-hydroxymethylcytidine、5-hmrC)に変換する触媒活性も示すことが報告されています[PMID:25073028
]。また、5-メチルシチジン(5-mrC)は、5-ヒドロキシメチルシチジン(5-hmrC)に続いて、5-ホルミルシチジン(5-formylcytidine、5fC)へ酸化代謝される可能性が示されています[PMID:25676849
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5-ヒドロキシメチルシチジン(5-hmrC)は、生物界の3つのドメイン(古細菌ドメイン、細菌ドメイン、真核生物ドメイン)に由来するトータルRNA、および哺乳類細胞由来のポリA濃縮RNA画分において検出されており、5-メチルシチジン(5-mrC)から5-ヒドロキシメチルシチジン(5-hmrC)への酸化反応は細胞内で重要な機能/保存されたプロセスである可能性が示唆されています[PMID:25676849
]。本抗体(品番:68579-1-IG)は、5-Hydroxymethylcytidine(CAS RN®:19235-17-7)に対して作製されたマウスモノクローナル抗体であり、ELISAアッセイやドットブロットによる5-Hydroxymethylcytidineの検出実験に利用できます。
■ Proteintech Group(プロテインテック)とは?
Proteintech Group, Inc.(プロテインテック)社は、2001年に設立された抗体製造メーカーです。現在までに、米国本社の他、英国、中国、ドイツ、フランス、シンガポール等で支社を展開し、各国で様々なマーカー抗体、タンパク質研究用試薬を供給しています。国内におけるテクニカルサポート等は、2016年より株式会社プロテインテック・ジャパン(www.ptglab.co.jp
)が担当しています。
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