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記事ID : 43749
研究用

免疫系、神経系の研究に。ブロッキングペプチドの併用でより正確な実験ができます。 抗P2Y10(細胞外領域)抗体

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  • 抗P2Y10細胞外領域)抗体は、マウス、ラットのP2Y10細胞外領域を認識し、ウェスタンブロット、免疫組織化学等に使用することができます。
  • P2Y10ブロッキングペプチド (抗原ペプチド。品番#BLP-PR110) を抗体溶液に添加したネガティブコントロールをおくことでより正確な実験が可能です。

抗体と専用ブロッキングペプチドを同時購入頂く場合のみ、専用ブロッキングペプチドが40%OFFとなります。
同時購入には注文書の他に専用申込書が必要です。

背景

P2Y10 は、G-protein coupled receptor (GPCR) ファミリーに属し、リンパ球に限定された受容体として最初に報告されました。配列の相同性から、プリン作動性P2Y GPCRファミリーの一員であり、ヌクレオチド受容体であると考えられていました(1)。その後、リゾホスファチジン酸 (LPA) やスフィンゴシン-1-リン酸(S1P) の受容体であることが示唆されましたが(2)、この知見は他では確認されていません。

さらに最近の研究では、TGFαシェディングアッセイを用いて、P2Y10が中枢神経系や免疫系に存在する生理活性脂質であるリゾホスファチジルセリン (LysoPS) の受容体であることが示されています(3, 4)。しかしながら、P2Y10は、International Union of Basic and Clinical Pharmacologyにおいて、クラスAオーファンGPCRに分類されています。
P2Y10の推定リガンドであるLysoPSは、GPR34とGPR174という少なくとも2つの他のクラスAオーファンGPCRを活性化することが分かっており、それぞれLYPSR1とLYPSR3(P2Y10はLYPSR2とも呼ばれています(4))と名付けられています。
P2Y10の生物学的機能は完全には解明されていませんが、好酸球の脱顆粒(5)、神経炎症への関与(6)、T細胞移動の制御(7)などの役割が報告されています。

特長

商品名 抗P2Y10(細胞外領域)抗体
品番 APR-110
タイプ ウサギポリクローナル
交差種 マウス、ラット
アプリケーション WB (ウェスタンブロット) 、IHC (免疫組織化学) 、IFC (フローサイトメトリー(間接法))、LCI(ライブセルイメージング)
標識 非標識
別名 P2Y Receptor Family Member 10, Putative P2Y Purinoceptor 10, P2Y-Like Receptor, LYPSR2, P2RY10
抗原 マウス P2Y10 (Accession Q8BFU7) のアミノ酸残基 165 - 180 に対応するペプチド (C)NSTDS(S)FADLGYKQMD。細胞外第2ループ。
ALO_APR110_01_ept.png
抗原のホモロジー ラット:16アミノ酸残基のうち14アミノ酸残基が同一です。ヒトサンプルには推奨致しません。
アイソタイプ Rabbit IgG
精製方法 Affinity purified on immobilized antigen.
商品形態 凍結乾燥粉末(Lyophilized powder)
溶解方法(再構成) 25μl、50μlあるいは0.2ml (商品サイズに依ります) のdouble distilled water (DDW)に溶解ください。溶解後の溶媒はPBS, pH 7.4, 1% BSA, 0.05% NaN3となります。
溶解後の濃度 0.8mg/mL
溶解後の保管方法 溶解後の抗体液は、4℃で1週間まで保存できます。それ以上の期間は、少量の分注物を-20℃で保存ください(凍結融解の繰り返しは避けてください)。 使用前に抗体液を遠心 (10000×g 5分)してください。

適用例

ウェスタンブロット

ALO_APR110_WB_01.jpg

図1.ラット脳ライセート (レーン1, 3) 、マウス脳ライセート (レーン2, 4) を用いたウェスタンブロット。
1-2: 抗P2Y10抗体 (品番#APR-110, 1:400)
3-4: P2Y10ブロッキングペプチド(品番#BLP-PR110)とプレインキュベートした抗P2Y10抗体。

 
ALO_APR110_WB_02.jpg

図2.マウス脾臓ライセート (レーン1, 3) 、ラット小腸ライセート (レーン2, 4) を用いたウェスタンブロット。
1-2: 抗P2Y10抗体 (品番#APR-110, 1:200)
3-4: P2Y10ブロッキングペプチド(品番#BLP-PR110)とプレインキュベートした抗P2Y10抗体。

 
ALO_APR110_WB_03.jpg

図3.マウスWEHI-231 B細胞株 (レーン1, 4) 、マウスBV-2ミクログリア細胞株 (レーン2, 5)、マウスP815肥満細胞腫 細胞株 (レーン3, 6) ライセートのウェスタンブロット。
1-2: 抗P2Y10抗体 (品番#APR-110, 1:200)
3-4: P2Y10ブロッキングペプチド(品番#BLP-PR110)とプレインキュベートした抗P2Y10抗体。

※ブロッキングペプチドの使用法はこちら

抗体と専用ブロッキングペプチドを同時購入頂く場合のみ、専用ブロッキングペプチドが40%OFFとなります。

 

免疫組織化学

ALO_APR110_IHC_01.jpg
図4.マウス脳(線条体)におけるP2Y10の発現。
潅流固定した凍結マウス脳切片を抗P2Y10抗体 (品番#APR-110, 1:200)を用いて免疫染色を行った。二次抗体はヤギ抗ウサギ抗体-AlexaFluor488を用いた。
A. 線条体の細胞(矢印)にP2Y10の陽性反応(緑)が現れた。
B. P2Y10ブロッキングペプチド (品番#BLP-PR110) と共に一次抗体をプレインキュベーションすると、染色が抑制された。
細胞核 (青) はDAPIで染色した。

※ブロッキングペプチドの使用法はこちら

抗体と専用ブロッキングペプチドを同時購入頂く場合のみ、専用ブロッキングペプチドが40%OFFとなります。

フローサイトメトリー(間接法)

ALO_APR110_IF_01.png

図5.フローサイトメトリーによる生きたマウスBV-2ミクログリア細胞株の細胞表面P2Y10の検出(間接法)。
黒:細胞
赤:細胞+ヤギ抗ウサギ抗体-FITC
緑:細胞+抗P2Y10抗体 (品番#APR-110), 5μg+ヤギ抗ウサギ抗体-FITC

参考文献
  1. Rao, S. et al. (1999) J. Biol. Chem274, 34245.
  2. Murakami, M. et al. (2008) Biochem. Biophys. Res. Commun371, 707.
  3. Inoue, A.et al. (2012) Nat. Methods9, 1021.
  4. Omi, J. et al. (2021) Cell. Biochem. Biophys79, 497.
  5. Hwang, S.M. et al. (2018) Clin. Exp. Allergy48, 990.
  6. Kita, M. et al. (2019) Sci. Rep9, 3135.
  7. Gurusami,et al. (2021) Nat. Comm12, 6798.

抗P2Y10(細胞外領域)抗体

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Anti P2Y10 (extracellular) (Rabbit) 詳細データ ALO APR-110 25 UL
¥102,000
Anti P2Y10 (extracellular) (Rabbit) 詳細データ ALO APR-110 50 UL
¥126,000
Anti P2Y10 (extracellular) (Rabbit) 詳細データ ALO APR-110 0.2 ML
¥165,000

抗P2Y10(細胞外領域)抗体 ブロッキングペプチド

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
P2Y10 (extracellular) Blocking Peptide詳細データ ALO BLP-PR110 40 UG
¥57,000

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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