オルガネラは、細胞内タンパク質分解や脂質代謝、ATP合成、タンパク質翻訳後修飾および分裂中の娘細胞におけるDNAの伝達といった細胞生理の重要なサポートをしています。損傷したオルガネラは、しばしば、心血管、神経変性、癌、自己免疫代謝異常といった様々な疾患の発症や進行と関連があります。
オルガネラをターゲットとした色素は、細胞成分の同定、特定タンパク質および細胞内コンパートメント内の目的物質の共局在化、化学的および環境ストレスに対する形態学的反応を観察する際の対比染色として有用です。マイトフォジーによるミトコンドリアの選択的分解や小胞体ストレス応答 (UPR) に伴う小胞体の形態変化は、細胞小器官の形態変化が細胞ストレスのインジケーターとなりえるという例です。
細胞内オルガネラの様々な構造的特徴を強調する蛍光ベースアッセイは、in vivo 毒性試験の予測代替試験として、in vitro 応答による繊細な特徴を捉えることができます。細胞内オルガネラの形態を観察する細胞ベースアッセイは、従来の細胞生存、細胞死アッセイよりも価値の高い情報が得られることが多く、二次スクリーニングとしてますます重要になっています。掲載されているアッセイはフローサイトメーター、マイクロプレートリーダー、蛍光顕微鏡などのさまざまな計測プラットフォームを使用しており、生細胞のオルガネラ構造と機能を調査することが可能です。
■ 核観察
- NUCLEAR-ID® Red DNA 染色色素
- NUCLEAR-ID® Blue DNA 染色色素 (GFP-CERTIFIED®)
- Nucleolar-ID® Green 検出キット
- TOTAL-NUCLEAR-ID® green/red nucleolar/nuclear 検出キット