S100Bとは?
S100B(S100 calcium binding protein B)タンパク質は、2つのEFハンドカルシウム結合モチーフを有するS100ファミリーに属する因子であり、代謝、運動性、増殖などの細胞活性の調節に関与します。S100Bは、脳内のアストロサイトにおいて高く発現します。また、末梢神経系のシュワン細胞、メラノサイト、脂肪細胞、軟骨細胞等の神経系細胞以外でも発現がみられます。くも膜下出血や脳卒中での頭部外傷後に報告された脳脊髄液および血清中でのS100B量の上昇は、脳損傷の程度と相関することが報告されています。また、血清中のS100Bの上昇と腫瘍の脳転移との関連性についても報告されています。脳小血管疾患(SVD:cerebral small vessel disease)を有する患者においても、S100Bレベルが亢進することが示唆されています。
■ プロテインテック抗体で開発したELISA製品
抗体メーカーであるプロテインテックでは、複数のアプリケーションで検証済みの『自社製造抗体』をスクリーニングし、最適な抗体ペアを選抜して、ELISAキットを開発しています。多くが完全長タンパク質抗原によって作製された抗体は、血清、血漿、細胞培養上清等、様々な生体サンプル*の内在性タンパク質を捕捉できるため、信頼性の高い確実な測定を可能にします。
* 測定可能なサンプルタイプは品番によって異なります。個別のデータシートをご確認ください。
*:右図は「抗体ペアの一例」を示します。抗体ペアとして「ポリクローナル/ポリクローナル」または「モノクローナル/モノクローナル」の組み合わせを使用している場合や、ウサギまたはマウス以外の免疫動物由来の抗体タイプがキット開発に使用されている場合もございます。