VEGFR‐1とは?
VEGFR‐1(Vascular endothelial growth factor receptor-1/血管内皮増殖因子受容体‐1、FLT‐1)は、VEGFRファミリーに属する、チロシンキナーゼ型受容体です。VEGF(Vascular endothelial growth factor/血管内皮増殖因子)は、生理的条件下における血管新生の重要な調節因子です。VEGFは、腫瘍、眼内血管新生障害等、その他の状態に関連する病理的な血管新生にも関連します。VEGFの生物学的作用は、VEGFR-1(VEGF receptor-1)およびVEGFR-2(VEGF receptor-2)によって媒介されます。2つのレセプターは、細胞外ドメインに7つの免疫グロブリン様反復配列、1つの膜貫通領域およびチロシンキナーゼドメインを有します。VEGFR-1は、VEGFA、PIGF、VEGFBと結合し、胚の血管系の発生、血管新生、細胞生存、細胞遊走、マクロファージ機能、走化性、および癌細胞浸潤の調節において必須の役割を果たします。可溶性VEGF受容体‐1(sVEGFR‐1、sFlt‐1)は、細胞膜貫通型VEGFR‐1の切断型であり、VEGFAに対するデコイ受容体として作用する可能性が示唆されています。子癇前症(preeclampsia)の女性では、血清中sVEGFR-1の上昇が認められています。過剰な胎盤中sVEGFR‐1レベルは、子癇前症における内皮機能不全、高血圧、およびタンパク尿の一因となる可能性が示唆されています。
■ プロテインテック抗体で開発したELISA製品
抗体メーカーであるプロテインテックでは、複数のアプリケーションで検証済みの『自社製造抗体』をスクリーニングし、最適な抗体ペアを選抜して、ELISAキットを開発しています。多くが完全長タンパク質抗原によって作製された抗体は、血清、血漿、細胞培養上清等、様々な生体サンプル*の内在性タンパク質を捕捉できるため、信頼性の高い確実な測定を可能にします。
* 測定可能なサンプルタイプは品番によって異なります。個別のデータシートをご確認ください。
*:右図は「抗体ペアの一例」を示します。抗体ペアとして「ポリクローナル/ポリクローナル」または「モノクローナル/モノクローナル」の組み合わせを使用している場合や、ウサギまたはマウス以外の免疫動物由来の抗体タイプがキット開発に使用されている場合もございます。