ヒト肝臓スフェロイドを用いた高感度毒性予測 InSphero社3D InSight™ Liver Microtissues
ヒト肝臓スフェロイドを用いた高感度毒性予測

InSphero社3D InSight™ Liver Microtissuesは､3種のヒト由来細胞(Hepatocyte, Endothelial cells, Kupffer cells)からなる肝臓スフェロイドです｡代謝酵素の活性や毛細胆管の形成など肝臓の性質を安定的に維持することができ､最大4週間の長期培養が可能です｡被験物質を長期間暴露することにより､従来の2D培養モデルに比べ精度良く肝毒性を評価することができます｡スフェロイドを播種済みのプレートのご購入または受託サービスでのご利用が可能です｡

図1:3D InSight™ Liver Microtissues
肝細胞、内皮細胞、クッパー細胞の3種類の細胞を用いてスフェロイドを作製。
1スフェロイド/wellで培養したスフェロイドをプレートのままお届けします。

• ハイスループットな肝障害評価が可能(96 wellもしくは384 well)
• 最大28日間の長期培養が可能(図3)
• 初代ヒト肝細胞を用いた2Dアッセイと比べて高い毒性予測精度(図4)

図2:3D InSight™ Liver Microtissuesロット間差データ
サイズ､ATP生産量ともにロット間差は小さく､均一なスフェロイドを提供可能である｡

図３：各種代謝酵素の遺伝子発現データ
肝臓機能に重要な代謝酵素群の発現を維持したまま長期培養が可能である。

図4:薬物性肝毒性評価試験
肝毒性リスクが報告されている薬剤であるTroglitazoneおよびSimvastatin を評価した結果､3D InSight™ Liver Microtissuesを用いた長期間暴露試験(暴露期間:14日間)では肝毒性が確認されたが､ヒト初代肝細胞を用いた従来法(暴露期間:48時間)では検出できなかった｡(human Liver Microtissues:hLiMT､Primary Human Hepatocyte :PHH)

参考文献:
Utility of spherical human liver microtissues for prediction of clinical drug-induced liver injury. Archives of toxicology 2017 Aug;91(8):2849-2863　PMID: 28612260

• 7日間または14日間の肝毒性評価試験
• 評価項目
  Cell viability (ATP content)
  LDH secretion(オプション項目)
  Albumin secretion(オプション項目)
• MOA解析(カスタム試験)
• 種間差評価(ラット､イヌ､サル)

【関連ページ】

• 初代ヒト肝細胞・肝臓組織
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