CXCL12/SDF-1とは?
ケモカインストロマ細胞由来因子(SDF-1:Stromal cell-derived factor 1、CXCL12)は、腫瘍の病因において複数の役割を果たします。CXCL12/SDF-1は、CXCR4依存性の機構を介して、骨髄から内皮前駆細胞(EPC:endothelial progenitor cell)を動員することにより、血管新生において重要な役割を果たします[PMID: 17878755 ]。CXCL12/SDF-1のこの機能は、発癌および腫瘍進行に関連する血管新生において非常に重要な因子となることが示唆されています[PMID: 16943240 ]。また、CXCL12/SDF-1は、腫瘍転移においても役割を有することが報告されており、受容体CXCR4を発現する癌細胞が、リガンドであるCXCL12を放出する転移標的組織に誘引されます[PMID: 11242036 ]。一方で、乳癌では、CXCL12/SDF-1の発現増加が遠隔転移のリスク低下に関連することが報告されています[PMID: 19646861 ]。
■ プロテインテック抗体で開発したELISA製品
抗体メーカーであるプロテインテックでは、複数のアプリケーションで検証済みの『自社製造抗体』をスクリーニングし、最適な抗体ペアを選抜して、ELISAキットを開発しています。多くが完全長タンパク質抗原によって作製された抗体は、血清、血漿、細胞培養上清等、様々な生体サンプル*の内在性タンパク質を捕捉できるため、信頼性の高い確実な測定を可能にします。
* 測定可能なサンプルタイプは品番によって異なります。個別のデータシートをご確認ください。
*:右図は「抗体ペアの一例」を示します。抗体ペアとして「ポリクローナル/ポリクローナル」または「モノクローナル/モノクローナル」の組み合わせを使用している場合や、ウサギまたはマウス以外の免疫動物由来の抗体タイプがキット開発に使用されている場合もございます。