IL-1raとは?
IL-1Ra(interleukin 1 receptor antagonist、IL-1RN)は、IL-1F3としても知られる、インターロイキン1サイトカインファミリーのメンバーです。IL-1Raは、IL-1の受容体アンタゴニスト(拮抗物質)であり、競合的にIL-1R1と結合することにより、サイトカインによる細胞の活性化を遮断します。IL-1Raは、免疫細胞、上皮細胞、脂肪細胞を含む様々な種類の細胞から分泌され、炎症誘発作用を示すインターロイキン1β(IL1β)の内在性の阻害剤として機能します。IL-1Raタンパク質は、インターロイキン1α(IL1A、interleukin 1 alpha)およびインターロイキン1β(IL1B、interleukin 1 beta)の活性を阻害し、特に感染および炎症の急性期において、インターロイキン1に関連する様々な免疫反応/炎症反応を調節します。IL‐1は、強力な免疫/炎症分子であるため、IL-1Raは、骨髄炎、関節リウマチ、外傷性脳損傷(TBI:traumatic brain injury)および脳卒中にも強く関連しています。近年、IL-1Raは、膀胱癌や非噴門部胃癌のリスクと関係する等、IL-1Raも、腫瘍の進行に積極的に関与することを示唆する研究も報告されています[PMID: 30978442
、25114677
、15704154
]。
■ プロテインテック抗体で開発したELISA製品
抗体メーカーであるプロテインテックでは、複数のアプリケーションで検証済みの『自社製造抗体』をスクリーニングし、最適な抗体ペアを選抜して、ELISAキットを開発しています。多くが完全長タンパク質抗原によって作製された抗体は、血清、血漿、細胞培養上清等、様々な生体サンプル*の内在性タンパク質を捕捉できるため、信頼性の高い確実な測定を可能にします。
* 測定可能なサンプルタイプは品番によって異なります。個別のデータシートをご確認ください。
*:右図は「抗体ペアの一例」を示します。抗体ペアとして「ポリクローナル/ポリクローナル」または「モノクローナル/モノクローナル」の組み合わせを使用している場合や、ウサギまたはマウス以外の免疫動物由来の抗体タイプがキット開発に使用されている場合もございます。