FlexAble Oligo-Ready標識キットは、お手持ちの一次抗体へ任意の合成オリゴヌクレオチド(ssDNA、オリゴ)を短時間かつ高効率に結合できる抗体標識キットです。事前のバッファー交換不要で0.5 µgの少量抗体から標識でき、クリックケミストリーを用いた2段階反応によりわずか15分で抗体への標識が完了します。同種由来抗体を組み合わせた多重免疫蛍光染色(マルチプレックスIF)やバーコードアッセイ用オリゴ標識抗体の作製に最適です。
15分で簡単にオリゴヌクレオチドを標識。バッファー交換不要でロスは最小限、高い回収率 FlexAble Oligo-Ready 抗体標識キット
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背景
■ 「オリゴヌクレオチド」×「抗体」の活用例
オリゴヌクレオチドを標識した抗体は、以下のアプリケーションに使用できます。
- 多重イメージング(マルチプレックス解析)
- 近接接合アッセイ(PLA)
- その他、DNAプローブやバーコードを用いる各種アッセイ開発
■ オリゴヌクレオチドを標識する「従来の抗体標識キット」の課題
従来のオリゴ標識法では、サンプルロスが大きい、事前のバッファー交換に手間がかかる、大量の一次抗体(100 µg〜)を一度に処理しなければならないといった課題が存在していました。本キットは独自の「2段階反応システム」により、抗体の量と機能のロスを最小限に抑えます。
1. オリゴ標識リンカーの作製(クリックケミストリー)
DBCO修飾合成オリゴと、アジド基を持つ専用リンカー(FlexLinker)を反応させます。Ni-NTAアフィニティ精製(Hisタグ利用)により未反応の過剰オリゴを完全に除外することで、高品質なオリゴ標識リンカー(Oligo-FlexLinker)が調製されます(回収率60〜80%)。調製したリンカーは -20℃で最大6ヶ月間保存可能です。
2. 一次抗体への標識(高親和性結合)
作製したオリゴ標識リンカーを未標識の一次抗体に添加すると、IgGの特定領域(Fc領域または軽鎖)に高親和性で特異的に結合します。過剰なリンカーは付属のFlexQuencherで迅速に中和されるため、標識完了後の精製(カラム分離等)は一切不要です。
使用目的
- 同一動物種の一次抗体を用いた多重免疫蛍光染色(マルチプレックスIF)
- DNAプローブやハイブリダイゼーションを用いたマルチプレックス組織イメージング・空間解析
- 独自のカスタムバーコードライブラリー構築およびターゲット検出アッセイの開発
- 希少サンプルや微量一次抗体(0.5 µg〜)の効率的な標識評価
特長
- 事前のバッファー交換が不要。BSA、グリセロール含有バッファーや低濃度抗体溶液も前処理なしでそのまま標識可能。
- わずか15分で標識完了。オリゴ標識リンカーと一次抗体を混合・インキュベートするだけの迅速プロトコール。
- 抗体標識後の精製工程が不要。中和剤(FlexQuencher)の添加により未反応リンカーを不活化。
- 0.5 µgの少量抗体から対応。1 kit(100 µg包装)で最大200回(0.5 µg/回)の標識反応に小分けして使用可能。
- クリック反応とNi-NTA精製により60〜80%の高い回収率と100%に近い標識効率を実現。
- 作製したオリゴ標識リンカーは-20℃で最大6ヶ月(-80℃で最大2年)ストック可能。
- 全てのサプライヤー、様々なバッファー組成の抗体を標識可能
構成内容
■ FlexAble Oligo-Ready抗体標識キットの構成品
| 構成品 | 特性/用途 | 使用ステップ | 1キット容量 |
|---|---|---|---|
| FlexLinker 1× or 2× Azide*1 (DBCO or Amine*2 ready) |
DBCO 修飾オリゴとの結合 | 【手順1】 | 100 µg (50 µL、2 mg/mL) |
| 未標識一次抗体へのオリゴ標識 | 【手順2】 | ||
| Spin column | 標識リンカーのNi-NTAによるアフィニティ精製*3 | 【手順1】 | 3個 |
| FlexQuencher | 遊離リンカーの中和 | 【手順2】 | 400 µL |
| FlexBuffer | 反応容量の調整・希釈 | 【手順2】 | 2 mL |
*1:「1×Azide」および「2×Azide」フォーマットのいずれかのリンカーが含まれます。
*2:アミン修飾オリゴを使用する場合、オリゴの DBCO 修飾(DBCO 化)のために DBCO-PEG4-NHS が別途必要となります。
*3:遊離オリゴの除去に必要な Ni-NTA アガロースや Imidazole は本キットに含まれません。追加必須試薬をご参照ください。
その他
■ 追加必須試薬
未標識一次抗体、および FlexLinker(Hisタグ付)の精製用試薬が別途必要となります。
| 試薬・材料 | 特性/用途 | 使用ステップ | 必要量 |
|---|---|---|---|
| 未標識一次抗体 | オリゴ標識リンカーによる抗体の標識 | 【手順2】 抗体への標識 |
0.5 µg〜100 µg*4 |
| オリゴヌクレオチド (DBCO修飾オリゴ*5) |
アジド基を含む FlexLinker とのクリック反応 | 【手順1】 オリゴ標識リンカーの作製*7 |
50〜150 µL(10〜30 nmol)for 1×Azide 100〜300 µL(20〜60 nmol)for 2×Azide |
| Ni-NTA Agarose | オリゴ標識リンカーの精製・遊離オリゴの除去 | 100〜300 µL | |
| PBS バッファー (Nuclease free) |
オリゴ標識リンカーの精製工程での洗浄 | 5〜15 mL | |
| Imidazole | オリゴ標識リンカーの精製工程での溶出 | 1〜3 mL(1M stock) | |
| 脱塩カラム | 溶出後のバッファー置換 | 1〜3個*6 |
*4:1回あたりの最小反応量は 0.5 µg、キット全体の最大標識容量が 100 µg です。用途に合わせて分割・スケール調整が可能です。
*5:本キットは、15〜95塩基(nt)の長さのシングルストランド DNA(ssDNA、一本鎖DNA)オリゴの標識において検証されています。
*6:未標識リンカーは、33 µg ずつ最大3回に分けてオリゴ標識を行うことができます。それぞれの標識後の精製(クリーンアップ)工程で、脱塩カラムを1個使用します。
*7:作製したオリゴ標識リンカーの濃度測定には BCA アッセイを推奨します。
使用方法
■ 標識は「2段階反応」
独自の2段階反応により、抗体の量と機能の「ロス」を抑えた高効率な標識を実現します。
【手順1】オリゴ標識リンカーの作製(クリックケミストリー)
キット使用にあたり、DBCO 修飾合成オリゴを用意してください。合成オリゴに対し、キット構成品のクリック反応基含有リンカー(アジド基含有)を添加することで、クリック反応(クリックケミストリー)を利用し、オリゴ標識リンカー(中間生成物)を調製できます。
- クリック反応一晩+精製1時間で完了
- オリゴ標識リンカーは60〜80%の高い回収率
- オリゴ標識リンカーは-20℃で最大6か月保存可能
- 1キットあたり最大3種類のオリゴ標識リンカーを作製可能
- 過剰オリゴは除去されるため、遊離オリゴによるバックグラウンドシグナルを解決
- 15〜95 ntのssDNAオリゴで検証済み
【手順2】抗体への標識(IgGに対する高親和性リンカーの結合)
オリゴ標識リンカーと抗体を混合することで、各種 IgG と高い親和性で結合する FlexLinker の特性を利用し、オリゴ標識抗体(最終産物)を得ます。リンカーはターゲット動物種 IgG の Fc 領域(※)に特異的に結合するため、抗体の特性に影響を与えません。
※ラット用 FlexLinker のみ、抗体重鎖(Fc 領域)ではなく抗体軽鎖(κ鎖)に結合します。
- IgGへの標識はわずか15分で完了
- IgGへの標識効率はほぼ100%を実現
- 1反応あたり0.5 µgの抗体から標識可能
- 1キットあたり最大100 µgの抗体を標識可能
- 全てのサプライヤーの一次抗体に適合
- 抗体濃度やバッファー組成に関係なく標識可能
■ プロトコールの全容(英文)はこちらから確認できます
製品データ
■ オリゴ標識リンカーの作製と精製(クリーンアップ)
1×Oligo-Readyキットにおける確認
図. 1×Oligo-Readyキットにおけるオリゴ標識リンカーの結合と精製の確認
FlexAble(フレクサブル) 1x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Rabbit IgG (DBCO or Amine ready)(品番:KFA150)を用いて、1つのアジド基を持つFlexLinkerとDBCO修飾された45 ntのオリゴヌクレオチドをクリックケミストリーによって結合させ、オリゴ標識リンカーを作製しました。
レーン1:未結合のFlexLinker
レーン2:正常に結合したFlexLinker(上段)と、SYBR™ Gold 染色によって検出した遊離オリゴ(下段)
レーン3:過剰DNAを精製(クリーンアップ)後のオリゴ標識リンカー
精製後、未反応の遊離オリゴが完全に除去され、目的のオリゴ標識リンカーが高い回収率で得られています。
2×Oligo-Readyキットにおける確認
図. 2×Oligo-Readyキットにおけるオリゴ標識リンカーの結合と精製の確認
FlexAble(フレクサブル) 2x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Rabbit IgG (DBCO or Amine ready)(品番:KFA151)を用いて、2つのアジド基を持つFlexLinkerとDBCO修飾された45 ntのオリゴヌクレオチドをクリックケミストリーによって結合させ、オリゴ標識リンカーを作製しました。
レーン1:未結合のFlexLinker
レーン2:正常に結合したFlexLinker(上段)と、SYBR™ Gold 染色によって検出した遊離オリゴ(下段)
レーン3:過剰DNAを精製(クリーンアップ)後のオリゴ標識リンカー
精製後、未反応の遊離オリゴが完全に除去され、目的のオリゴ標識リンカーが高い回収率で得られています。
■ オリゴ標識抗体を用いた多重イメージング例
■ 全ての使用例はこちらから閲覧できます
【01】抗体溶液にBSAやグリセロールが含まれていても標識できますか?
はい、問題なく標識可能です。FlexAbleテクノロジーは幅広いバッファー条件、液体成分(BSA、グリセロール等)、低濃度抗体に対応しているため、事前のバッファー交換や精製操作なしで市販の一次抗体をそのまま使用できます。
【02】抗体標識後に未反応リンカーを取り除く精製操作は必要ですか?
不要です。抗体とオリゴ標識リンカーの反応後に付属のFlexQuencherを添加することで、未反応の過剰リンカーが中和されます。限界濾過やカラム抽出などの精製工程を行わずにそのまま実験に使用可能です。
【03】1回の反応で標識できる抗体の最小量はいくつですか?
1回の反応あたり最小0.5 µgの一次抗体から標識が可能です。1キット(100 µg用)で最大3種類の異なるオリゴ標識リンカーを作製でき、抗体標識反応としては最大200回(0.5 µg×200回)に分けることができます。
【04】作製したオリゴ標識リンカー(Oligo-FlexLinker)は保存できますか?
はい、中間生成物であるOligo-FlexLinkerは非常に安定であり、-20℃で最大6ヶ月間、-80℃で最大2年間ストック保存が可能です。実験を行う直前に一次抗体と15分間反応させて使用できます。
FlexAble(フレクサブル) Oligo-Ready標識キット
■ 1×DBCO-Readyフォーマット(定量解析向け)
| 品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 | 在庫 |
|---|---|---|---|---|---|
FlexAble 1x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Rabbit IgG (DBCO or Amine ready), Rabbit, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA150 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 1x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Mouse IgG1 (DBCO or Amine ready), Mouse, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA152 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 1x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Mouse IgG2a (DBCO or Amine ready), Mouse, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA154 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 1x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Mouse IgG2b (DBCO or Amine ready), Mouse, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA156 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 1x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Human IgG (DBCO or Amine ready), Human, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA158 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 1x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Rat Kappa Light Chain (DBCO or Amine ready), Rat, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA160 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
※ 国内在庫[あり/なし]の最新状況は、↑ 品名 クリック先ページ 当社在庫 の表示をご確認ください。タイミングによって[入荷予定あり/当社在庫なし]の場合があります。
■ 2×DBCO-Readyフォーマット(シグナル増幅・感度重視)
| 品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 | 在庫 |
|---|---|---|---|---|---|
FlexAble 2x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Rabbit IgG (DBCO or Amine ready), Rabbit, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA151 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 2x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Mouse IgG1 (DBCO or Amine ready), Mouse, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA153 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 2x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Mouse IgG2a (DBCO or Amine ready), Mouse, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA155 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 2x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Mouse IgG2b (DBCO or Amine ready), Mouse, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA157 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 2x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Human IgG (DBCO or Amine ready), Human, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA159 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
FlexAble 2x Oligo-Ready Antibody labeling Kit for Rat Kappa Light Chain (DBCO or Amine ready), Rat, Oligonucleotide![]() |
PGI | KFA161 | 100 UG [1 kit] |
¥119,000 | なし |
※ 国内在庫[あり/なし]の最新状況は、↑ 品名 クリック先ページ 当社在庫 の表示をご確認ください。タイミングによって[入荷予定あり/当社在庫なし]の場合があります。
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
※ CAS Registry Numbers have not been verified by CAS and may be inaccurate.
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