CoraLite® 594 TUNELアッセイアポトーシス検出キット(赤)は、TUNEL法を用いてアポトーシスの特徴であるDNA断片化を検出するためのキットです。培養細胞や組織切片サンプルを用いた蛍光顕微鏡観察やフローサイトメトリー(FC)解析に使用できます。
固定細胞の断片化DNAを可視化する蛍光染色試薬 CoraLite® 594 TUNELアッセイアポトーシス検出キット(赤)
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背景
■ アポトーシスとDNA断片化
アポトーシス(apoptosis)はプログラム細胞死の最も一般的な形態です。アポトーシスの機構は主にカスパーゼ酵素によって媒介され、アポトーシスが生じた細胞は細胞膜のブレブ形成・核の凝縮・ゲノムDNAの崩壊/断片化等の特徴を示すことが知られています[PMID:29362479 ]。アポトーシスに特徴的なDNA断片化は、エンドヌクレアーゼの活性化によって引き起こされます。ヌクレオソーム単位でDNAが切断される傾向にあり、アポトーシス細胞から抽出されたDNAサンプルのアガロースゲル電気泳動ではラダー状のパターンとして180 bp~200 bpの倍数の長さで観察されます[PMID:17562483 、14731429 、6245367 ]。アポトーシスにより断片化を受けたDNAは3’-水酸基(3’-OH末端)を有し、遊離3’-OH末端はアポトーシスの検出に利用されます[PMID:30022463 、27698233 、18314056 ]。
■ TUNEL法による断片化DNAの染色・検出原理
TUNEL(TdT-mediated dUTP Nick End Labeling)法とは、アポトーシス細胞の顕著な特徴である断片化DNAを検出する方法です。TUNEL法は、DNA合成酵素の1つであるTdT(Terminal Deoxynucleotidyl Transferase、末端デオキシヌクレオチド転移酵素)の活性を利用してアポトーシス過程で断片化されたDNAの3'-OH末端にdUTPを標識・付加する原理に基づき実施されます[PMID:1400587 、21584593 ]。あらかじめ蛍光色素で標識されたdUTPを使用することにより蛍光顕微鏡やフローサイトメーターを使用して組織切片や培養細胞の断片化DNAを可視化することが可能になります。TUNEL法は、プログラム細胞死を検出するための「ゴールドスタンダード」とされており、アポトーシスの検出に広く利用されています[PMID:35713779 、12676658 ]。TUNEL法はアポトーシス細胞を選択的に検出可能な手法である一方、組織の処理条件等によっては特異度が低下する場合ことが報告されているため留意が必要となります[PMID:8078301 、35713779 、35713779 、8742417 、7576870 ]。
使用目的
- TUNEL法によりアポトーシス細胞を検出するキット
- 蛍光標識付きdUTPを用いるため、抗体は不要(検出のためのラベリング操作が1ステップ)
- プロテインテック独自の蛍光色素「CoraLite® 594」で標識したdUTPを使用
- 蛍光標識dUTPで標識された断片化DNAを含む細胞は、蛍光顕微鏡またはフローサイトメーターで観察/定量可能
特長
商品名 | CoraLite® 594 TUNELアッセイアポトーシス検出キット(赤) (CoraLite® 594 TUNEL Assay Apoptosis Detection Kit (red)) |
---|---|
品番 | PF00009 |
検出方法 | 蛍光検出 |
アプリケーション | フローサイトメトリー(FC)、蛍光顕微鏡観察 |
保管方法 | -20℃・遮光条件下で凍結融解の繰り返しを避けて保存してください。 |
構成内容
構成品 | 20回分 (包装20 TEST) |
50回分 (包装:50 TEST) |
---|---|---|
CL594 TUNEL Reaction Buffer | 2 × 0.5 mL | 2 × 1.25 mL |
TdT Enzyme | 20 µL | 50 µL |
Proteinase K(2 mg/mL) | 40 µL | 100 µL |
DNase I(2 U/μL) | 5 µL | 13 µL |
10 X DNase I Buffer | 100 µL | 260 µL |
その他
■CoraLite®(コーラライト)/CoraLite® Plus(コーラライトプラス)蛍光色素について
本製品(品番:PF00009)は蛍光色素である 「CoraLite® 594(Ex/Em = 593 nm/614 nm)」 を利用しています。 CoraLite®(コーラライト)/CoraLite® Plus(コーラライトプラス)色素はプロテインテック独自の蛍光色素であり、優れた明るさと高い光安定性を示します。各色素の蛍光波長を示す「蛍光スペクトルビューアー(CoraLite® 594/CoraLite® Plus 488) 」もご参照ください。
励起波長(Ex) | 593 nm |
---|---|
蛍光波長(Em) | 614 nm |
- [参考:CoraLite®蛍光色素について] CoraLite®(コーラライト)/CoraLite® Plus(コーラライトプラス)蛍光色素
使用方法
■ TUNEL反応手順(培養細胞サンプル/組織サンプルの場合)
- TUNEL反応のマスターミックスをあらかじめ調製します。各サンプルにつき50 μLのTUNEL Reaction Bufferと1 μLのTdT Enzymeを混合してください。
- 各サンプルにTUNEL反応液50 μLを添加します。
- 反応液でサンプルを均一に覆った後、サンプルを湿潤箱に静置し、37℃で1時間インキュベート(接着細胞サンプル)または37℃で2時間インキュベート(組織サンプル)します。湿潤箱の底には少量の水を含ませたペーパータオルを敷き、湿度を保つようにしてください。反応時にカバースリップを利用することもできます。乾燥を防ぐとともに反応液をサンプル全体に行き渡らせることが可能です。
- 反応液を静かに吸引してください。続けて1×PBSが入った染色箱に5分間浸漬してリンスします。この操作を計2回繰り返します。次に、バックグラウンドの低減を図るために、BSA(5 mg/mL)と0.1% Triton X-100を含むPBSバッファーを適量添加して、5分間洗浄します。この洗浄操作を計3回繰り返します。
- 対比染色(オプション):各サンプルに対比染色液としてDAPI(2 µg/mL)を滴下し、暗所で室温にて10分間インキュベートします。対比染色液を除去後、スライドを1XPBSで5分間リンスします。この操作を3回繰り返します。
- 蛍光顕微鏡で観察・解析します。
マニュアル資料
■ CoraLite® 594 TUNELアッセイ アポトーシス検出キット(赤)の参考資料
使用例
CoraLite® 594 TUNELアッセイアポトーシス検出キット(赤)
• CoraLite® 594 TUNEL Assay Apoptosis Detection Kit (red)
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
CoraLite(R)594 TUNEL Assay Apoptosis Detection Kit, CoraLite(R) 594 | PGI | PF00009 | 20 TEST |
¥43,000 |
CoraLite(R)594 TUNEL Assay Apoptosis Detection Kit, CoraLite(R) 594 | PGI | PF00009 | 50 TEST |
¥85,000 |
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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
※ 表示価格について
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