技術情報
TFFフィルターの比較
タンジェンシャルフローろ過(TFF)は迅速かつ効率的な方法で生体分子の分離と精製が可能です。
メンブレン面に対して平行方向にサンプルを還流させるためメンブレンに粒子が堆積することを防ぎ、直接的なろ過と比べてサンプルに対する負荷を抑えられます。
TFF-EVsの場合、50nmより大きな分子は保持されて、それより小さなタンパク質などの小分子はフィルターから除去されます。
TFFフィルター比較表
FILTER | 小孔径 (nm) |
small EVと ナノ粒子の精製 |
EVとナノ粒子の サイズによる分離 |
ナノ粒子の濃縮 |
---|---|---|---|---|
TFF-EVs | 50 | 〇 | 〇 | |
TFF-MV | 150 | 〇 | ||
TFF-EASY | 5 | 〇 |
※小孔径はロットによって誤差があります
EV分離ツールの適応サンプル表
サンプルタイプ | 再利用 | 処理可能量 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
細胞培養 上清 |
血清 | 血漿 | 尿 | 植物抽出物 | |||
TFF-EVs | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | small : 5 ml から 2 L Large : 500 ml から 10 L |
TFF-MV | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 5 ml から 2 L |
TFF-EASY | 〇 | × | × | 〇 | 〇 | 〇 | 5 ml から 1 L |
PURE-Evs (サイズ排除クロマト グラフィカラム) |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 0.5 ml から 20 ml |
EXO-Prep (沈降法) |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 可能だが、 最善ではない |
× | 0.1 ml から 2 ml 最小量はサンプルによって異なります |
Latex immunobeads (免疫アフィニティ法) |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 100 ulから0.5 ml |
ELISA immunoplate (免疫アフィニティ法) |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 100 ul |
大容量の精製にはTFF-EVs、少量の精製には PURE-EV(サイズ排除クロマトグラフィカラム) の使用をお勧めしております。
精製量はサンプルの粘度にも依存します。細胞培養上清や尿のように粘度が低ければより多く精製できますが、血漿のように粘度が高ければフィルターが詰まる可能性が高くなるため、精製量は少なくなります。
掲載商品一覧
- タンジェンシャルフローろ過 TFF-Easy
EV 精製の前処理において、サンプルを濃縮できます。
- タンジェンシャルフローろ過 TFF-Evs
サンプルの精製と濃縮を同時に行えます。
- タンジェンシャルフローろ過 TFF-MVs
サイズによる分離ができます。
- サイズ排除クロマトグラフィーカラム PURE-EV
少量のサンプルからEVを分離・精製できます。
- エクソソーム(エキソソーム)単離試薬 EXO-Prep
ワンステップでEVを単離できます。
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては
使用しないように、十分ご注意ください。