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技術情報

RNAi基本情報 (手法)

記事ID : 11406

RNAi 効果を確認する方法の選択


RNAi 効果の確認

siRNAによるRNAi は、mRNAの切断がそのメカニズムであることから、通常mRNA発現レベルの変化でノックダウン効率を測定します。また、RNAi 効果によりタンパク質発現レベルの低下も期待されることから、タンパク質の発現レベル変化を確認することもあります。

mRNA発現レベルの変化を調べる

◆ mRNA発現レベルの変化を調べる

mRNAレベルを直接測定する方法: qPCR (リアルタイムPCR)、Northern Blotting

qPCRは、mRNAを定量する方法として広く用いられています。専用のqPCR機器とqPCR試薬を使用する点は一般的な mRNA 定量と同様です。しかし、RNAi実験の場合には特別に考慮することが必要であり、通常はmRNA発現を検出できているプライマーにもかかわらず、RNAi効果は正確に検出できない場合があります。そのため、RNAi実験用にデザインしたプライマーセットを必要とすることもあります。

弊社では、siRNAノックダウン効果測定用デザイン済みReal-Time PCRプライマーセットもご用意しています。

◆ 間接的にmRNA発現レベルを測定する方法: レポーターアッセイ

より簡便にRNAi 効果を確認する方法としてレポーターアッセイがあります。レポーター遺伝子とターゲット遺伝子の配列のキメラ分子を発現するベクターを利用する方法で、ルシフェラーゼやGFPなどが広く利用されています。すなわち、mRNAがターゲット配列部分で切断されることによって、レポーター遺伝子mRNAも分解されることを利用するものです。

タンパク質レベルの変化を調べる

多くの研究者は、目的とするタンパク質の発現レベルを低下させることを目的としてRNAi 実験を行うため Western Blotting によりターゲット遺伝子のタンパク発現レベルを検出するケースも多々あります。しかし、たとえmRNAレベルが低下しても、タンパク質レベルには変化が見られないというケースもあるため、あくまでも間接的な検出方法であることを理解しておく必要があります。タンパク質への影響のみを確認し、ノックダウン効果が確認できない(RNAi 効果が見られない)という場合には、使用したsiRNAに RNAi 効果がないのか、mRNAはノックダウンされているにもかかわらずタンパク質には影響がみられないのか、はっきりと判断をすることができません。遺伝子によってはmRNAがノックダウンできても何らかの理由(ターンオーバーが遅いなど)でタンパク質のレベルでは変化しにくい場合があります。

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