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RNAi基本情報 (手法)

記事ID : 11407

その他、RNAi 実験を行う際の注意点


ターゲット遺伝子の選択

ターゲット遺伝子の発現量確認

mRNAやタンパク質のターンオーバーの情報を可能な限り入手する
ターゲット遺伝子がほとんど発現していない環境下では、RNAi 誘導実験そのものが成立しません。使用する細胞や遺伝子自身の日周性などによるmRNA発現レベルを理解しておくことが大切です。またmRNAの寿命や代謝サイクルの情報があれば、実験条件の設定の際に役立ちます。

使用する培養細胞種の決定

研究目的に則した細胞での実験計画を思い浮かべられるかもしれません。しかし、細胞によってはsiRNAの導入が困難なものや RNAiメカニズムの中核をなすDicerやRISCの細胞内レベルが異なったり、インターフェロン応答活性化が生じやすかったりします。一方で、とくに一過性のノックダウン実験を行う場合にはsiRNAを効率よくトランスフェクションする必要があります。まずは、扱いやすい細胞を使用してsiRNAのノックダウン効果を確認しておくとよいでしょう。

複数種類の siRNA を試す

1種類のsiRNAでは期待した効果が得られないことがあるため、1つのターゲット遺伝子に対して複数種のsiRNAを用いてノックダウン実験を行うことが大切です。また、ノックダウン効果があるsiRNAを複数使用して、同じ表現型が得られるかを確認することも大切です。これは、複数種のsiRNAが引き起こすオフターゲット効果が同じであることが考えにくいためです。
たとえば、Bioneer(BIN)社のデザイン済みsiRNAノックダウン効果検証済みsiRNAは、1遺伝子につき3種のsiRNAを設計しています。

 

siRNAの取り扱い方

酵素による分解ならびに機械的な分解の可能性があるので、この両方に留意します。
  (1) 常にRNase-freeの環境で扱う
  (2) 使用するチューブやチップ、水やバッファーなどはRNase-freeのものを用いる
  (3) 溶解した後は分注、冷凍保存し凍結融解をを繰り返さないようにする

溶解方法
乾燥状態の合成siRNAは、添付の指示に従って溶解し、stock solutionを調整します。濃度は200μM以下が適切で、一般には50〜100μMです。

保存方法
  (1) 乾燥状態
-20℃で1年間は安定です。
  (2) 溶解保存
凍結融解を繰り返すと分解する原因となります。そのため、実験サイズを考慮してsiRNA溶液を分注し、冷凍保存します。-20℃ で半年間は安定ですが、
フリーザー内の温度上昇で凍結融解が繰り返される場合があるので注意する必要があります。

実験に使用する際の注意
一旦融解したsiRNAは4℃で保存しておけば、1週間程度は実験に使用できますが、あくまでもRNase-freeの状態で保存されている場合です。
そのため取り扱いには十分注意が必要です。万が一、使用していたsiRNAの活性が急に低下した場合は、凍結保存してある stock solutionを使用しましょう。

 

レスキュー実験

究極的には、siRNAには認識されない核酸配列をもつターゲット遺伝子を導入することで、表現型を復帰できるはずです。そのため、RNAi実験のレスキュー実験として試される方法があります。

ターゲット遺伝子の核酸配列に変異を導入
ターゲット遺伝子のcDNAクローンに対し、野生型のタンパク質配列は変更することなく核酸配列に変異を導入し、siRNA効果がレスキューできるか確認します。

3’-UTRを標的するsiRNAとORFクローンの利用
ターゲット遺伝子の3’-UTRを標的とするsiRNAを用いてノックダウン実験を行い、表現型を確認します。次にCDS領域のみをコードするORFクローン(open reading frame clone)を用いてレスキュー実験を行います。弊社ではオリジンテクノロジーズ社、ジーンコピア社など多くのORFクローンを取り扱っています。

※ 期待する目的タンパク質の発現量調節が比較的困難であること、また、過剰発現することにより弊害が生ずる可能性があることから、レスキュー実験は非常に困難で一般的な手法とはいえないことが現状です。

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使用しないように、十分ご注意ください。


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