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記事ID : 12299
研究用

腸内フローラ解析と腸管バリア機能解析により腸内環境研究をサポートします!腸内環境改善研究受託サービス

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ヒト腸内には、ヒト一人分の細胞数(37兆個)の約30倍以上にあたる1,000兆個の色々な細菌が生存し、腸内フローラ(腸内細菌叢, Microbiome, intestinal flora)を構成しています。腸内細菌は菌種によってヒトの健康に有益な物質を産生する一方、有害な物質も産生しています。
近年、腸内細菌叢と疾患の関係についての研究が急速に進展し、潰瘍性大腸炎、クローン病などの消化器疾患をはじめ、肥満、糖尿病などのメタボリックシンドローム、アトピー、アレルギー、がんなどの免疫疾患、さらには自閉症やうつ病など精神疾患にいたるまで様々な論文報告が出てきました。

腸内フローラの変動は、遺伝的な要因よりも、生活習慣、特に食事に大きく左右されていることが示され、肥満状態と正常体重で腸内フローラが、Firmicutes / Bacteroidetes(門)において異なること、また腸内フローラが変化することで生活習慣病を引き起こす可能性も報告されています。1)2)3)4) これまで腸内フローラ改善法としてプレバイオティクス、プロバイオティクスの概念のもとオリゴ糖、乳酸菌、ビフィズス菌などの摂取が推奨されてまいりました。しかし近年の研究報告から、生体は腸管上皮杯細胞から分泌されるムチン、粘膜固有層の形質細胞(プラズマ細胞)より分泌されるIgAなどの物質を介して、腸内フローラとある一定の距離を置いて接しており、またこれらの物質は、摂取した食品成分によって大きく変動することが示されてきています。5)6)

これまで腸内細菌の解析には培養法が多く用いられてきました。しかしながら、培養法が確立できている菌種は腸内細菌のわずか20%程度で、解析には多大な労力と熟練が必要でした。近年はそれに代わって分子生物学的な手法が発達し、簡便に、再現性の高い解析が可能になりました。7)8) その中で、当社では腸内細菌の16S rRNA遺伝子による「リアルタイムPCR法」と「メタゲノム解析」を用いて解析いたします。解析オプションとしてメタゲノム解析データ成型解析によるα多様性、β多様性解析、Unifrac Distance解析をサービスメニューとして用意しております。さらに、当社では糞便中の腸内環境解析オプションとして、腸管バリア機能の指標といえるムチンとIgA含量の測定を行っています。

 

参考文献

  1. Ley RE,  et al., Proc Natl Acad Sci U S A 2005 102: 11070–11075.
  2. Ley RE, et al., Nature 2006 444: 1022–1023.
  3. Vijay-Kumar M, et al., Science 2010 Mar 4. [Epub ahead of print]
  4. Ridaura VK, et al., Science. 2013 Sep 6; 341(6150): 1241214.
  5. Utama Z, et al., Plant Foods Hum Nutr. 2013 Jun; 68 (2): 177-83.
  6. 森田ら(2010)大豆たん白質研究 Vol. 13
  7. 松木(2007)日本細菌学雑誌 62: 255-261.
  8. 中山ら(2004)腸内細菌学雑誌 18: 147-153.

受託サービスフロー

糞便からのゲノムDNA抽出から菌叢解析

糞便からゲノムDNAを抽出し、16S rRNA領域配列を用いたReal Time PCR法、次世代シーケンサーによるメタゲノム解析に て腸内フローラの解析を行います。Real Time PCR法では全菌種プライマーを用いて増幅された値を100%とした際に、Firmicutes及びBacteroidetesの2門がコントロール群と比較してどの程度変動があったかを調べる相対定量法 (ΔΔCq法) にて解析を行います。メタゲノム解析では次世代シーケンサーを用いて1検体あたり100,000リードを目標として腸内フローラの網羅的な解析を行います。

 

糞便からのゲノムDNA抽出から菌叢解析

アレルギー発症モデルマウス6匹の糞便を用いた解析例
左:Normal 群(通常食)
右:Test 群(アレルギー誘導食)

 

α多様性解析(次世代シーケンス解析納品データに含まれます)

α多様とはある1つの環境における種多様性を表す指標です。本サービスではレアファクション解析を実施し、サンプルごとの腸内細菌種数の比較を行います。

α多様性解析

上記データでは Norml および Test の2群間で顕著な差は見出されませんでした。

 

β多様性解析(次世代シーケンス解析オプション)

メタゲノム解析データを成型し、PCoA解析2D、3Dプロットデータ、樹形図を作成致します。
プロットデータでは距離が離れているほど、樹形図では上流で分かれているほど菌叢の差が大きい事を表します。

β多様性解析1

 

β多様性解析2

 

β多様性解析3

樹形図作成

 

Unifrac distance 解析

サンプル間の総当たりの距離データ、検定結果を収録していますので、ご自身で任意の群間で距離の有意差検定も可能です。

Unifrac distance 解析

 

粉末糞便を用いた腸管バリア機能(IgA、ムチンの定量)

消化管内では IgA とムチン等によって、腸内細菌や腸内細菌が産生する毒素が生体内に侵入してくることを阻止しています。 弊社では腸管バリア機能として、糞便中のIgA 含量およびムチン含量を測定します。IgAはELISA、ムチンは自社開発した蛍光測定キット(品番:FFA-MU-K01)にて測定致します。

 

粉末糞便を用いた腸管バリア機能 (ムチン、IgA の測定)

IgA濃度

糞便中の IgA 濃度

ムチン

糞便中のムチン濃度

 

αディフェンシン測定

マウスの小腸で分泌されるαディフェンシンのなかで最も抗菌活性が高く、腸内環境に与える影響が大きいと考えられている Cryptdin-4 (Crp4) 1) を ELISA により測定します 。2)なお、測定対象となるマウスストレインは ICR/CD1 です。3)

参考文献
1. Garcia AE, et al., Biochemistry. 2011 Dec 6;50(48):10508-19.
2. Nakamura K, et al., Anal Biochem. 2013 Dec 15;443(2):124-31.
3. Michael T. S. et al., Infect Immun. 2011 Jan; 79(1): 459–473.

参考価格

腸内フローラ解析
受託項目 標準価格(税抜)
セットアップ費用
(1 試験当たり)
DNA溶液受取 ¥20,000
糞便受取 ¥50,000
gDNA抽出料金
(1 検体当たり)
1〜11 検体 ¥15,000
12〜23 検体 ¥12,000
24〜47 検体 ¥10,000
48〜95 検体 ¥8,000
96 検体以上 ¥7,000
リアルタイムPCR
(1 検体当たり) 
1 反応(N=1) ¥9,000
2 反応(N=2) ¥18,000
次世代シーケンスによるメタゲノム解析
(1 検体当たり、α多様性解析含む)
¥17,000〜68,000
※検体数により単価設定が異なります。
お問合せください。
β多様性解析、樹形図作成 ¥50,000〜200,000/試験
※検体数により変動します。
  • Real Time PCR法は定量可能な菌種が限定されますが、簡便かつ迅速に結果を得ることができます。
  • 次世代シーケンスメタゲノム解析は一度に数百万〜数億データ/Runの網羅的解析が可能で、シーケンスにより正確に菌を同定でき、未知の菌であっても検出が可能です。
腸管バリア機能解析
*下記の試験項目をご依頼頂く場合、セットアップ費用として 5 万円/1 試験(税抜)を別途申し受けます。
受託項目 適用生物種 作業内容 標準価格 (税抜) 備考
ムチン測定 ヒト 糞便前処理・秤量 ¥12,000/検体 検体の粉砕、均一化、秤量が含まれます。
凍結乾燥 (オプション) ¥7,000/検体 水分含量による影響を除くことができます。
定量試験 ¥130,000 9検体以下一律価格
¥10,000/検体 10〜20検体
¥7,000/検体 21〜100検体
¥6,000/検体 101検体以上
マウス・ラット 糞便前処理・秤量 ¥2,000/検体 凍結乾燥粉砕、均一化、秤量が含まれます。
定量試験(40検体分) ¥87,000 デュプリケイト測定が基本です。 96 well プレート測定。
IgA測定 ヒト 糞便前処理・秤量 ¥9,000/検体 検体の粉砕、均一化、秤量が含まれます。
凍結乾燥 (オプション) ¥7,000/検体 水分含量による影響を除くことができます。
定量試験 ¥225,000 9検体以下一律価格
¥17,000/検体 10〜20検体
¥12,000/検体 21〜100検体
¥11,000/検体 101検体以上
マウス・ラット 糞便前処理・秤量 ¥2,000/検体 凍結乾燥粉砕、均一化、秤量が含まれます。
定量試験(40検体分) ¥140,000 デュプリケイト測定が基本です。 96 well プレート測定。
αディフェンシン測定 マウス(CD1/ICR)のみ 糞便前処理・秤量 ¥3,000/検体 凍結乾燥粉砕、均一化、秤量が含まれます。
定量試験 ¥195,000 96well プレート測定

 

提出するサンプルの調製法

サンプルの種類

盲腸内容物か糞便であることが多いですが、他の腸管内容物でもかまいません。もしくは、上記の検体から抽出した微生物ゲノムDNAからの解析もお請けします。 動物種は問いませんが、ヒト糞便のお預かりに際しましては、非感染性検体の 確認書PDFPDF に必要事項をご記入頂きます。また提供者のインフォームド・コンセントが得られていることが前提となり、提供者の個人情報が特定できないようにサンプル名を匿名化して下さい。

非感染の署名がいただけない場合、感染性検体としての扱いになるため割増料金となります。

サンプルの必要最低量

腸管内容物、糞便の場合 200 mg 以上。ゲノムDNAの場合 10- 30 µL(抽出条件を添付してください。開示不可能の場合、解析時の希釈倍率をご指定下さい)。上記以外の場合、良好なシグナルが得られない場合があります。ムチン、IgA解析も同時にご依頼をいただく場合は合計で 500 mg以上の糞便が必要です。

サンプルの推奨採取法及び送付方法

腸管内容物を解析検体とする場合は、摘出後組織を取り除いて速やかに凍結保存し、-20℃以下でご送付下さい。 マウス/ラットの糞便は、採取日の24時間分をすべて集めて下さい。コニカルチューブ等に集め、−20℃以下で保存、ご送付下さい。冷蔵では細菌叢が変化してしまいますのでご注意下さい。 ゲノムDNAの場合は4℃、または−20℃でご送付下さい。 ヒト採便に関しましてはテクノスルガ・ラボ社製の採便キットをご使用頂きます。ブラシタイプ、スプーンタイプの2種類ございます。

●ブラシタイプ
常温で1ヶ月迄、菌叢を動かさない事が可能であるため、常温で保管、ご送付頂くことが可能です。冷凍を行いますと内容物の保存液が膨張を起こし、採便キット破損の原因になります。ただし、夏の猛暑時などは、加温による膨張(液漏れ)を防ぐため、冷蔵便を推奨しています。主にご自宅で採便をされる場合に向いているキットになります。なお、本タイプは保存液に糞便を懸濁するために秤量が出来ませんので、IgA や ムチンの定量をご希望の際にはご使用ただけません。

●スプーンタイプ
保存液が入っておりませんので冷凍にて保存、郵送をして頂きます。比較的安価な上に定量試験を行う場合、便の秤量が必要になりますので本タイプをご選択頂きます。主に病院等で採便される様な冷凍施設が充実している施設内での採便向きのキットになります。

試験後の検体の扱いについて

腸管内容物、糞便は破棄します。抽出DNAは納品いたします。糞便の返送が必要な場合はあらかじめご連絡をお願いいたします。なお、検体の保管業務は請け負っておりません。

お見積り・ご注文方法

下記のリンクから見積のご依頼をお願い致します。

 

FAQ

本受託サービスにお寄せ頂いたご質問を下記のリンクにまとめておりますので、クリックしてください。

 

 

関連サービス

お問い合わせ先 : 製品情報部

ご質問・ご不明の点は製品情報部までお問い合せください。また、秘密保持契約のご希望につきましても、下記までご連絡をお願いいたします。

TEL
03-5632-9615
FAX
03-5632-9614
E-mail
jutaku_gr@cosmobio.co.jp

商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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