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免疫 NF- κBの優れた制御因子、TRAF2

IMMUNOLOGY:
TRAF2, Master Regulator of NF-κB

Editor's Choice

Sci. STKE, Vol. 2004, Issue 260, pp. tw418, 23 November 2004.
[DOI: 10.1126/stke.2602004tw418]

要約 : TRAF2は、腫瘍壊死因子受容体(TNFR)からのシグナルの媒介に関与するアダプタータンパク質・ユビキチンリガーゼである。Grechらは、TRAF2を欠損させたマウスにおいて、B細胞のシグナル伝達および増殖を調べた。TRAF2を欠損させたB細胞は、コンディショナルに欠損させたマウスで蓄積し、脾臓およびリンパ節の肥大を生じた。TRAF2を欠損させたB細胞を解析したところ、NF-κB2 p100前駆体の切断型p52サブユニットへのプロセシングは、p52およびRelBサブユニットのDNA結合活性の上昇に伴って増加することが示され、非標準的NF-κB経路は恒常的に活性化されていると考えられた。また、これらの細胞は、TNFRファミリーのメンバーであるCD40を活性化する抗体による、標準的NF-κB経路の活性化を欠損しており、野生型細胞では起こる増殖の亢進やRelA活性化の増加、またはNF-κBの阻害剤IκBαのリン酸化および分解を示さなかった。NF-κB前駆体のプロセシングは、非標準的経路を介してシグナル伝達を行う、TNFRファミリーの別のメンバーのリガンドであるBAFFや、CD40に対する抗体によりそれ以上亢進されなかったことから、TRAF2の非存在下において、既にNF-κBのプロセシングは最大であることが示唆される。BAFFおよび非標準的NF-κB経路はB細胞の成熟に関与し、この経路はTRAF2により負に制御されているようである。一方、標準的NF-κB経路に対するCD40シグナル伝達を介したB細胞の活性化にはTRAF2が必要で、TRAF2が介するシグナル伝達により亢進される。以上より、TRAF2は二重の機能を有するNF-κB経路の制御因子として働いているようである。

A. R. Grech, M. Amesbury, T. Chan, S. Gardam, A. Basten, R. Brink, TRAF2 differentially regulates the canonical and noncanonical pathways of NF-κB activation in mature B cells. Immunity 21, 629-642 (2004). [Online Journal]

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