• ホーム
  • 神経生物学 タンパク質分解はp75と細胞骨格を関連づける

神経生物学 タンパク質分解はp75と細胞骨格を関連づける

NEUROBIOLOGY:
Proteolysis Connects p75 to the Cytoskeleton

Editor's Choice

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 289, pp. tw225, 21 June 2005.
[DOI: 10.1126/stke.2892005tw225]

要約 : ニューロトロフィン受容体p75は、複数の物質と相互作用し、多様な細胞応答を誘導する(Ceni and Barker参照)。こうした受容体複合体のひとつは、ミエリン関連糖タンパク質(MAG)、Nogo-Aフラグメント(Nogo-66)、オリゴデンドロサイト-ミエリン糖タンパク質(OMgp)を介してミエリンの阻害を仲介する。Domeniconiらは、小脳の初代ニューロンを可溶性MGAで処理すると、p75がタンパク質分解によるプロセシングを受けることを示している。α-セクレターゼとその後のγ-セクレターゼによる膜内および膜近傍における制御された調節性タンパク質分解が、p75の誘導的切断に関与しているようであった。γ-セクレターゼまたはプロテインキナーゼC(PKC)の阻害剤とともにプロテアソームの特異的阻害剤を添加すると膜近傍の切断フラグメント(30kD)が蓄積されたことから、γ-セクレターゼの切断はPKCに依存している可能性が示唆された。γ-セクレターゼ阻害剤またはPKC阻害剤を培養細胞に添加したところ、MAGの神経突起伸長阻害能が抑制された。p75の細胞内ドメイン(ICD)を発現させるとMGAが存在しなくてもNG108細胞の神経突起伸長が阻害され、非切断型p75を発現させると細胞はMAGによる阻害を受けなかった。また、MAGにより誘導されるRhoの活性化も、α-セクレターゼ、γ-セクレターゼ、またはPKCの阻害剤により抑制されたことから、このアクチン細胞骨格制御因子に対するシグナル伝達は、膜内の制御された調節性タンパク質分解と関係することが確認された。

M. Domeniconi, N. Zampieri, T. Spencer, M. Hilaire, W. Mellado, M. V. Chao, M. T. Filbin, MAG induces regulated intramembrane proteolysis of the p75 neurotrophin receptor to inhibit neurite outgrowth. Neuron 46, 849-855 (2005). [PubMed]

英文原文をご覧になりたい方はScience Signaling オリジナルサイトをご覧下さい

英語原文を見る