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免疫 超微細管の情報伝達

IMMUNOLOGY:
Nanotubular Communication

Editor's Choice

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 303, pp. tw340, 27 September 2005.
[DOI: 10.1126/stke.3032005tw340]

要約 : 細胞は拡散性分子を用いて相互に情報伝達することが多いが、Watkins and Salterの新たな研究は、超微細管(nanotubule)と名付けた構造を介して情報伝達を行う細胞があることを示している。著者らは、ヒト単球由来樹状細胞が細菌から放出される可溶性因子(ECS、大腸菌上清)に対してどのように応答するのかを探った。こうした化合物を各培養細胞の近傍にマイクロピペットで添加したところ、この刺激は拡散により広がるのではなく、ある細胞から他の細胞へと移動するようであった。高分解能の微分干渉顕微鏡により、最大100?m長、直径20〜200nmの細管構造が細胞を連結していることが明らかになった。細胞をカルシウム感受性色素で標識したところ、ある細胞の機械的刺激により誘導した細胞内遊離カルシウム濃度の増加は、超微細管を介して他の細胞に移動することが観察された。また、THP-1単球はそれ自身ではECSに応答しないが、隣接する樹状細胞の近傍にECS化合物の添加後数秒以内にカルシウム応答を示した。著者らは、免疫細胞はこうした情報伝達を用いて、相互に連結された細胞の大きなネットワークの全域にわたり細胞内シグナルを分布させるのではないかと述べている。

S. C. Watkins, R. D. Salter, Functional connectivity between immune cells mediated by tunneling nanotubules. Immunity 23, 309-318 (2005). [PubMed]

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