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2006:シグナル伝達の「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」
2006: Signaling Breakthroughs of the Year
Sci. STKE, 2 January 2007 Vol. 2007, Issue 367, p. eg1
[DOI: 10.1126/stke.3672007eg1]
Elizabeth M. Adler1*, Nancy R. Gough2, and L. Bryan Ray3
1 Associate Editor of Science's STKE, American Association for the Advancement of Science, 1200 New York Avenue, N.W., Washington, DC 20005, USA.2 Editor of Science's STKE, American Association for the Advancement of Science, 1200 New York Avenue, N.W., Washington, DC 20005, USA.
3 Editor of Science's STKE and Senior Editor of Science, American Association for the Advancement of Science, 1200 New York Avenue, N.W., Washington, DC 20005, USA.
Science STKEの編集者は、新年に「シグナル伝達のブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」を発表できることを光栄に思う。ブレークスルー・オブ・ザ・イヤーは年1回の特別号で、STKE編集部と細胞シグナル伝達分野における他の一流の研究者が、前年に最も印象に残った進展についての各自の意見を交換する。2006年度「シグナル伝達のブレークスルー候補リスト」の推薦者は、Dario Alessi(イギリス、ダンディー大学)、Lewis Cantley(米国、ハーバード大学)、Joseph Ecker(米国、ソーク研究所)、Ravi Iyengar(米国、マウントサイナイ医科大学)、御子柴克彦(日本、東京大学)、Randall Moon(米国、ワシントン大学)、Paolo Sassone-Corsi(米国、カリフォルニア大学アーバイン校)、Solomon Snyder(米国、ジョンズホプキンス大学)、Eric Vivier(フランス、マルセイユ‐ルミニ免疫学センター)、以上の方々である。2006年度のシグナル伝達のブレークスルーには、細胞の外部と内部の両方(細胞膜のチャネルから核内のクロマチンまでのあらゆる場所)のものが推薦された。特定の細胞小器官に関する構造的機能的解明、リン酸化への挑戦、シグナル伝達経路の大規模解析法、予想外のタンパク質の受容体としての同定や既知の受容体の驚くべき機能の同定、細胞シグナル伝達がヒト生理学および疾患に与える影響への洞察などである。多忙なスケジュールの合間を縫って本年度の推薦にご協力くださった科学者の皆様に謝意を表し、シグナル伝達のブレークスルーの本年度の選考結果を発表できることを嬉しく思う。
小胞体(ER)内の細胞内ストアからのカルシウムの放出は、カルシウム放出活性化カルシウム(CRAC)チャネル(Fig. 1)を介した、細胞膜を通してのカルシウム流入を促進する。この過程の機構は謎に包まれている。昨年のシグナル伝達のブレークスルーのひとつは、ERから細胞膜へのカルシウムストアの欠乏に関する情報の伝達における、間質相互作用分子(STIM)ファミリータンパク質の役割に関するものであった。本年度、Cantleyと御子柴はともに、本年のシグナル伝達のブレークスルーの候補として、長年未解明であったCRACチャネルの分子レベルでの同定を推薦した(1-6)。重度の複合免疫不全患者のT細胞がCRACチャネルの機能異常を示すことを明らかにした研究に立脚して、Raoらは変異遺伝子を決定するために改良された連鎖解析とショウジョウバエ(Drosophila)RNA干渉スクリーニングとを組み合わせ、これら2つの手法がOrai1に収束することを突き止めた(1)。いくつかの他の研究グループのデータもOrai1を示し、その後CRACチャネルの構成成分または調節因子として(3-5)、ストア欠乏後にSTIM1とともに局在化することが発見された(2)。変異解析により、Orai1はCRACチャネルの孔サブユニット(6, 7)を形成することが示された。
Fig. 1.
Orai1タンパク質(青)はSTIMタンパク質(緑)と連絡し、欠乏した内部カルシウムストアを補充する。
CRACチャネルとは異なり、多くのイオンチャネルは細胞膜をはさんだ電位差の変化に応じて開口する。2つ目の推薦では、御子柴が2005年にホヤ(Ciona intestinalis)で同定されたタンパク質が関与する興味深い説に我々の関心を向けさせた。このタンパク質は、電位感受性ドメインがホスファターゼと共役し、膜電位に感受性を示すことが示された最初の酵素(Ci-VSP)を形成する(8)。本年に、2つのグループが同様の配列を有する哺乳類タンパク質を同定した(9, 10)これらのタンパク質は、従来の膜貫通型の孔を有するチャネル構造とは独立して機能する電位開口型プロトンチャネルとして作用するようである。すなわち、電位感受性ドメインは、チャネル以外のタンパク質を調節するだけでなく、膜電位の変化の感知以外の機能も有するようである。
本年には、個々のタンパク質やタンパク質複合体だけでなく、特定の細胞小器官に関するシグナル伝達の役割への洞察も推薦された。ほとんどの脊椎動物細胞の表面からは、一次繊毛と呼ばれる微小管含有構造が突出している(Fig. 2)。一次繊毛の存在、そしてその感覚細胞小器官としての役割は、長い間認識されてきた。しかし、一次繊毛のWntおよびHedgehogシグナル伝達における役割と、繊毛のシグナル伝達経路と多様なヒト疾患(多嚢胞腎疾患、バルデ・ビートル症候群、神経管欠損など)との関連は、最近ようやく分かってきたところである。繊毛の感覚機能とシグナル伝達、ヒト疾患とを結びつける多数の論文が2006年に発表され(11-14)、Moonは一次繊毛を「本年の優れた成果をつなぎ止めるボートの停泊所」として推薦した。
Fig. 2.
一次繊毛
細胞辺縁にある別の細胞小器官がIyengarの目に留まった。同氏は、モデルを構築するために豊富なタンパク質に関する定量的データと構造情報を用いて、シナプス小胞の定量的な分子レベルの記述を提供することを目指した論文を推薦した(Fig. 3)(15)。この研究は細胞シグナル伝達に関連することが当初は認識されていなかったことに着目して、Iyengarは「シグナル伝達に必要な細胞プロセスの定量的理解における重要な道しるべ」になる可能性があり、「この研究は、シナプス小胞のタンパク質のカタログ作成と(中略)脂質の測定にプロテオミクス的手法を用いている。このカタログと定量的情報から、著者らはシナプス小胞の空間充填モデルを構築している。このモデルは、重要なタンパク質と、タンパク質が小胞でどのように編成されるかという定量的空間情報を初めて提供したことから、非常に有益である。このモデルに組み込まれた構造情報は、構造に基づく動力学的スキームの制約情報の発展をもたらす。こうした情報は、小胞が細胞内でどのように機能して神経伝達物質の放出と前シナプス情報の流れを調節するのか理解するうえで非常に役立つ可能性がある」とコメントした。
Fig. 3.
シナプス小胞のモデル(15)(Elsevierの許可を得て転載)
細胞辺縁のテーマは終わりにして、核のテーマへと進みたい。シグナル伝達に関する次のブレークスルーは、クロマチン再構成におけるヒストンリン酸化の役割に関するものである。ヒストンのN末端尾部のほとんどのセリンとスレオニン残基がリン酸化されていること、およびさまざまな翻訳後修飾の組み合わせが特異性を可能にすることに着目し、Sassone-Corsiはヒストンリン酸化がクロマチン再構成の調節において果たす役割に対する新たな洞察、もしくは予測外の展開を提供した3つの研究を推薦した。ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)関連プロテインキナーゼ(PIKK)ファミリーのメンバーは、DNA二本鎖切断部位においてヒストンH2AファミリーのH2AXバリアントをSer139でリン酸化し、損傷DNAの修復を引き起こす。ひとつの研究は、無関係のキナーゼ(c-Jun N末端キナーゼ(JNK))がUVA照射に応答してH2AXのSer139をリン酸化し、このリン酸化が修復ではなくアポトーシスのDNA断片化と関連することを示した(16)。この研究を推薦するにあたり、Sassone-Corsiは「挑戦は(中略)同じリン酸化がこれほど異なる事象とどのように共役するのか理解することだ」とコメントした。別の研究は、BRCA1カルボキシ末端(BRCT)ドメイン含有タンパク質MDC1がH2AXのSer139リン酸化型に結合し、それによりDNA損傷に応じて重要な役割を担うことを示した(17)。このことにより、Sassone-CorsiはJNKがH2AX Ser139をリン酸化した時にMDC1も下流応答の協調に関与するのか、もしくは別のタンパク質がこの役割を担うのかに関して熟考した。ヒストンリン酸化のテーマに関する最後の研究は、サイクリン依存性キナーゼ2によるヒストンH1bのリン酸化がH1とヘテロクロマチンタンパク質HP1aとの相互作用を調節することを示し、高次クロマチン構造が細胞周期と協調して調節されるメカニズムを提供した(18)。
PI3Kは、受容体チロシンキナーゼ(RTK)の下流で作用して、インスリンやインスリン様成長因子などのさまざまな成長因子の作用を仲介する脂質キナーゼのファミリーであり、ヒト癌の発病に関与すると考えられることから、抗悪性腫瘍治療の魅力的な標的である。しかしながら、PI3Kは細胞増殖や生存、分化などの基本的な生理学的過程で重要であるので、PI3Kの全体的な阻害は危険を伴う試みである。すなわち、さまざまなPI3Kアイソフォームの特徴的な生理学的、病態生理学的役割を解明し、異なるアイソフォームに特異的な低分子阻害剤を開発することは、基本的な生理学の面で興味深いだけでなく、潜在的に治療の面で極めて重要である。Alessi、Vivier、およびVivierの共同研究者であるJacques Nunesは、シグナル伝達の重要なブレークスルーとして、一群のPI3K阻害剤を用いてインスリンシグナル伝達におけるp110aアイソフォームの役割を明確にした研究(19)を推薦した。Alessiは、ノックアウトマウス、ノックインマウスモデル(20, 21)を用いた他の研究グループによる同様の研究結果にも着目し、この研究を「これまで読んだうちで最もエレガントな論文のひとつだ。想像力豊かな化学、構造生物学、生化学、酵素反応論の素晴らしい融合であり、異なるPI3Kアイソフォームに特異的なアイソフォーム阻害剤の解明と開発につながる。(中略)著者らは、(中略)自身らが発見した阻害剤のひとつを採用し、PI3Kaの阻害がマウスにおけるインスリンシグナル伝達応答の阻害を特異的にもたらすことを実証していることから、このアイソフォームは代謝経路の仲介において重要な役割を担うことが示唆される。(中略)この研究は、このような薬剤をどのように開発できるかに対する優れた洞察を提供し、このような標的の開発を加速するだけでなく、極めて重要な新しいツールを学術研究者に提供することは間違いない」と評した。また、VivierとNunesは、ショウジョウバエ(Drosophila)細胞におけるゲノム網羅的RNAiスクリーニングと細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)の活性化の定量的アッセイを用いて、RTK-ERKシグナル伝達の全体像を提供し、抗悪性腫瘍治療の新規標的が得られる可能性がある未知の調節因子を同定した研究も推薦した(22)。
リン酸化は翻訳後修飾のうちでおそらく最もポピュラーであり、上記の推薦のいくつかは細胞機能におけるリン酸化の決定的重要性を明確に示すものである。ユビキチン化は、当初タンパク質を分解へと方向づける役割が認識されていた。しかしながら、ユビキチン化の他の役割が次第に明らかになりつつある。Alessiは、2つ目の推薦において、Lys63結合型ポリユビキチン鎖に対するNEMO(NF-kB必須モジュレーター、NF-kB活性化に不可欠な調節サブユニット)の結合ドメインを同定し、NEMOがこのようなユビキチン鎖で修飾されたシグナル伝達中間体を認識できる能力がNF-kBシグナル伝達の活性化における役割に不可欠であることを示した最近の研究に着目し(23, 24)、「全く新しい研究分野を開拓した」と述べた。さらに、本年に発表された「多様な興味深いタンパク質」をユビキチン結合標的として同定した他の論文とならんで、「これらのデータは、(中略)普遍的な調節メカニズムとして、タンパク質リン酸化がユビキチン化の強力なライバルであるという着想を裏付けるものだ」と結論づけた。
昨年のシグナル伝達のブレークスルーのひとつは、長い間未解明であった植物のオーキシン受容体の同定に関するものであった。本年には、アブシジン酸(ABA)の受容体が同定された。ABAは、植物の成長と発育においてさまざまな役割を担うだけでなく、乾燥に対する応答の仲介を助ける植物ホルモンである。興味深いことに、2つのABA受容体が同定された。両方ともに既知の機能を持ち、どちらもABAシグナル伝達への関与は予想されていなかった。これら2つのABA受容体の同定を推薦するにあたり、Eckerは「これら2つのABA受容体タンパク質が二重の役割を果たしていることが明らかになった。RNA結合タンパク質であるシロイヌナズナ(Arabidopsis)FCAタンパク質は、これまでは開花までの時間の重要な調節因子であることが知られていた(25, 26)。今では、FCAはABAと結合し、この結合が開花時間に影響を及ぼすことをShenらが示している(27)が、これはABAのこれまで知られていなかった役割である。Razemら(28)は、これまではマグネシウムキレーターゼ酵素のサブユニットとして機能することが知られていた2つ目の無関係のABA受容体タンパク質を同定した。(中略)他の多くのABA応答については、これら2つの新しい受容体による説明がまだなされていないが、ABA受容体研究から得られる2007年の収穫は、いったい何を生み出すであろう」とコメントした。
2006年の最後のシグナル伝達のブレークスルーも受容体に関するものである。この場合には、分泌された成長因子のトラップとして作用すると思われる分泌型受容体である。Snyderは推薦にあたり、「眼に関して医学生が学ぶ最初の教訓のひとつは、角膜には血管がないため、視覚において重要な透明性が可能になることだ。しかし、角膜は血管密度の高い組織に隣接し、血管内皮増殖因子(VEGF)も豊富に含まれる」と述べた。Snyderは、この角膜血管の不在(Fig. 4)が可溶性VEGF受容体の存在に依存することを示すことで、このなぞを解き明かした論文を推薦した(29)。「魅力的だ」と形容した研究について述べるにあたり、Snyderは「角膜はsflt-1と呼ばれる可溶性VEGF受容体を発現し、この受容体がVEGFを取り込む。sflt-1の欠乏は角膜に血管を生じさせる。血管が存在する角膜を有するよく知られた自然変異マウスでは、sflt-1が欠損していることが明らかになっている。動物のうちで唯一、血管が存在する角膜を有するマナティはsflt-1を持たないが、血管が存在しない角膜を有する近縁のジュゴンはsflt-1を持つ」と説明した。
Fig. 4
角膜の無血管性
本年の推薦は、植物と動物のシグナル伝達をひとつにまとめ、細胞および生物過程の分子的説明やヒト疾患への洞察を提供するものである。研究者は「部品」リストをさらに組み立て、これらの部品がどのように修飾、調節されるのかについて引き続き解明を進める。
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- E. M. Adler, N. R. Gough, L. B. Ray, 2003: Signaling breakthroughs of the year. Sci. STKE 2004, eg1 (2004). [Abstract] [Full Text] [PDF]
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*Corresponding author. E-mail, eadler@aaas.org
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