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ユビキチン化、タンパク質代謝回転、長期的シナプス可塑性

Ubiquitination, Protein Turnover, and Long-Term Synaptic Plasticity

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2003, Issue 190, pp. pe26, 8 July 2003
[DOI: 10.1126/stke.2003.190.pe26]

James H. Schwartz*

Center for Neurobiology and Behavior, Columbia University, New York, NY 10032, USA.
*Contact information. E-mail, jhs6@columbia.edu

要約 : 少なくとも半世紀の間、特定神経終末での成長を介したシナプス強度の変化は、挙動およびシナプス可塑性の長期的変化の基礎をなす機構であると考えられてきた。新しいシナプスタンパク質は、局所的に合成されるか細胞体から輸送されるかのいずれかの可能性があるが、皮質の興奮性シナプスのシナプス後要素(樹状突起棘)に関する最近の研究から、伝達が、シナプス後肥厚部(PSD)における α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチルイソオキサゾール-4-プロピオン酸受容体(AMPAR)の密度の制御によっても調節される可能性があることが示されている。この調節はモノユビキチン化を介しており、モノユビキチン化は、エンドサイトーシスされたサブユニットを、リソソームに送って分解するか、またはエキソサイトーシスによって細胞膜で再利用するかを決定することで、AMPARサブユニットの代謝回転を支配している。同様に重要なのは、受容体をPSDに固定する足場複合体(scaffolding complex)を生成する、活動依存的マルチユビキチン化およびタンパク質分解である。

J. H. Schwartz, Ubiquitination, Protein Turnover, and Long-Term Synaptic Plasticity. Sci. STKE 2003, pe26 (2003).

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