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エストロゲン受容体を介する迅速なシグナル伝達:なぜ内皮がそれほど特別なのか?

Rapid, Estrogen Receptor?Mediated Signaling: Why Is the Endothelium So Special?

Perspectives

Sci. STKE, Vol. 2005, Issue 288, pp. pe28, 14 June 2005
[DOI: 10.1126/stke.2882005pe28]

Kyung Hee Kim and Jeffrey R. Bender*

Divisions of Cardiovascular Medicine and Immunobiology, Raymond and Beverly Sackler Foundation Cardiovascular Laboratory, Yale University School of Medicine, New Haven, CT 06510, USA.
*Corresponding author. E-mail: jeffrey.bender@yale.edu

要約 : エストロゲン受容体(ER)のリガンドにより活性化される古典的なゲノムに対する作用は、かつてはすべてのエストロゲン応答を媒介すると考えられていた。今日では、ERを含む膜複合体を介した迅速な非ゲノム応答が、多くの組織で起こることが一般に認められている。内皮はそのような応答の主要な標的であり、正常に機能している時は「血管が健康」である状態を決定する重要な調節組織である。機能不全の時には、表現型および機能が変化したことにより血管が病理的状態になり、その最もよくみられる形はアテローム性動脈硬化である。一酸化窒素(NO)は、内皮細胞において内皮性NOシンターゼ(eNOS)によって産生される血管保護物質である。膜ERへの17β-エストラジオール(E2)の結合は、eNOS活性化およびNO放出の有効な刺激である。今回われわれは、ERを含む膜複合体の多分子性の構成要素について述べ、ERを細胞膜に存在するカベオラマイクロドメインにターゲッティングさせるメカニズムについて述べる。また、内皮細胞で発現される様々なERαのスプライス型が特に有効なシグナル伝達因子であり、膜へのターゲッティングおよび挿入に古典的な受容体ドメインを用いている可能性があることについて論じる。最後に、ホルモン補充療法と心血管疾患を巡る論争を含む、ERを介した内皮活性化から派生する生物医学的な問題について議論する。

K. H. Kim, J. R. Bender, Rapid, Estrogen Receptor-Mediated Signaling: Why Is the Endothelium So Special?. Sci. STKE 2005, pe28 (2005).

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