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SOS活性化機構の新たな洞察

New Insights into the Mechanisms of SOS Activation

Perspectives

Sci. STKE, 27 November 2007 Vol. 2007, Issue 414, p. pe67
[DOI: 10.1126/stke.4142007pe67]

Lawrence A. Quilliam*

Department of Biochemistry and Molecular Biology, Indiana University School of Medicine, and Walther Cancer Institute, 635 Barnhill Drive, MS-4053, Indianapolis, IN 46202, USA.
*Contact information. E-mail, lquillia@iupui.edu

要約 : 低分子量グアノシントリホスファターゼ(GTPase)であるRasの活性化は、多くの生物学的事象において極めて重要である。したがって、普遍的に発現し、タンパク質チロシンキナーゼと共役してRasを活性化するRasグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)のSOS(Son of Sevenless)が厳重な自己阻害制御下にあることは驚くに値しない。いくつかの研究から、複数の調節ドメインがどのようにしてSOS活性に影響を及ぼすのかが明らかになった。最も注目すべきことに、SOS上の第2のRas結合部位はRas活性化の期間および程度をアロステリックに調節する。このアロステリックなRas-GTP結合は別のGEFであるRasグアニンヌクレオチド放出タンパク質1(RasGRP1)によって生成される。SOSとRasGRP1はいずれもホスホリパーゼD2の下流で活性化され、SOSの機能獲得型変異が遺伝性疾患の原因となっている。これらの研究によって、GEF調節の複雑さをより厳密に評価できるだけでなく、Ras活性に至る経路に関する現在の理解を再評価することが可能になる。

L. A. Quilliam, New Insights into the Mechanisms of SOS Activation. Sci. STKE 2007, pe67 (2007).

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