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ノッチとインテグリンの親和性:粘着性局面

Notch and Integrin Affinity: A Sticky Situation

Perspectives

Science Signaling, 15 January 2008
Vol. 1, Issue 2, p. pe2
[DOI: 10.1126/stke.12pe2]

Aly Karsan*

Departments of Pathology and Laboratory Medicine and Medical Biophysics, British Columbia Cancer Agency, and Department of Pathology and Laboratory Medicine, University of British Columbia, Vancouver, British Columbia V6K 2Z4, Canada.
*Corresponding author. E-mail, akarsan@bccrc.ca

要約 : ノッチ経路は、保存されたシグナル伝達系であり、様々な組織における細胞運命の決定を調節する細胞間シグナル伝達を媒介する。ノッチ活性の調節不全により、心血管疾患やがんなどの様々な疾患がおこる。ノッチは、細胞の増殖、生存、遊走、分化の制御を含む数多くの機構を通して、細胞運命を調節する。ノッチの活性化は、細胞表面のβ1インテグリンの存在量を変化させることなく、フィブロネクチン、コラーゲンIおよびIV、ビトロネクチンに対するβ1インテグリンの親和性を亢進させることにより、血管内皮細胞の接着性を増大させる。今日では、このノッチ依存性のβ1インテグリン親和性の増大が、低分子量グアノシン三リン酸(GTP)結合タンパク質R-Rasの活性化を通して起こることを示唆する研究がある。ノッチ依存性R-Rasの活性化は、H-Rasが媒介するインテグリン親和性の抑制を無効にすると提唱されている。ノッチによるR-Rasの活性化は、非古典的なCSL(脊椎動物におけるCBF1またはRBP-Jk、ショウジョウバエ(Drosophila)におけるHairlessの抑制因子、線虫(Caenorhabditis elegans)におけるLag-1)に依存しない経路により始動される可能性がある。R-Rasは血管細胞に選択的に分布していることから、これらの発見は血管系におけるノッチのエフェクター機能を理解するのに特に重要である。

A. Karsan, Notch and Integrin Affinity: A Sticky Situation. Science Signaling 1, pe2 (2008).

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