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PI3Kγのパートナーを見つける:84が101よりもよい場合

Finding Partners for PI3Kγ: When 84 Is Better Than 101

Perspectives

Sci. Signal., 9 June 2009
Vol. 2, Issue 74, p. pe35
[DOI: 10.1126/scisignal.274pe35]

Tamas Balla*

Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Health and Development, National Institutes of Health, 49 Convent Drive, Bethesda, MD 20892, USA.
* E-mail: ballat@mail.nih.gov

要約 : ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)は、ホスファチジルイノシトール4,5-ビスリン酸〔PtdIns(4,5)P2、PIP2としても知られる)をリン酸化する。PtdIns(4,5)P2は、微量にしか存在しないが、細胞膜の内葉(inner leaflet)の極めて重要なリン脂質である。PI3Kの作用の結果として生じるPtdIns(3,4,5)P3(PIP3)は、一連のタンパク質を動員して活性化する膜結合型誘引物質として作用し、特定の下流シグナル伝達イベントを実行して、必要な生物学的結果をもたらす。哺乳類細胞には異なるPI3Kをコードする複数の遺伝子が存在しており、各PI3Kについては、そのキナーゼと強固に会合するパートナータンパク質が、正しい膜コンパートメントへの局在化、そこでの活性化を確かなものにする。過剰なPtdIns(3,4,5)P3は多くの種類のがんに対する主要な寄与因子であり、PI3Kの調節不全は重大な免疫異常および代謝異常をもたらす。多くのタンパク質がPtdIns(3,4,5)P3による調節を受けることを考えると、細胞膜でPtdIns(3,4,5)P3が産生されてすぐに、これらすべての標的タンパク質が活性化されるわけではないことは不可解である。最近の報告から、PtdIns(3,4,5)P3を産生するPI3Kタンパク質の違いに基づいて、細胞がPtdIns(3,4,5)P3を識別することができる機構が明らかになってきた。ある研究から、PtdIns(3,4,5)P3はマスト細胞の脱顆粒を調節するが、それは特定のアダプタータンパク質と会合しているPI3Kタンパク質によって生成された場合に限られることが示されている。このように顕著な特異性から、ホスホイノシチドがどのようにして下流エフェクターを調節するのかについての我々の見解に疑問を投げかける。

T. Balla, Finding Partners for PI3Kγ : When 84 Is Better Than 101. Sci. Signal. 2, pe35 (2009).

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