ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)とニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)は、すべての生細胞に見られる重要な補因子です。 NAD+は、酸化型(NAD+)と還元型(NADH)の2つの形で存在します。それは主に代謝過程の酸化還元反応において電子伝達体として利用されます。 NAD+はまた、アデニルヌクレオチドの2 '位に結合したリン酸基エステルの付加によってNADP+を形成します。 NADP+の還元型がNADPHです。生物は、還元剤としてNADPHを必要とする脂肪酸および核酸合成などのような生物学的同化反応において、NADP+を使用します。 葉緑体は、光合成の序盤の反応において必須の酸化剤としてNADP+を利用します。光合成中に生成されたNADPHはその後、光合成のカルビン回路において、その還元能力が生合成に利用されます。
従来、340 nm波長でのNADHまたはNADPHの吸収における変化のモニタリングをすることによって、NAD+/NADHおよびNADP+/NADPHの測定が行われています。しかしながら、この短いUV波長範囲で操作する際、自己蛍光タンパク質からの高レベルの干渉により、このアッセイはそれほど高感度ではありません。 これを解決するために、AAT Bioquest(ABD)社は、干渉が最小である可視波長範囲で作動するNAD+/NADHおよびNADP+/NADPH測定アッセイを開発いたしました。それにより、広いダイナミックレンジと著しく改善された感度を有するアッセイを提供いたします。