FGF-7 (KGF)とは?
線維芽細胞増殖因子7(FGF-7:Fibroblast growth factor 7)は、FGFファミリーに属する因子で、ケラチノサイト増殖因子(KGF:keratinocyte growth factor)とも呼ばれます。FGFファミリーは、広範な細胞分裂活性および細胞生存活性を有し、様々な生物学的プロセス(胚発生、細胞増殖、形態形成、組織修復、腫瘍の増殖および浸潤等)に関与しています[PMID:11276432
、15863033
]。FGF-7は上皮細胞に特異的な強力な増殖因子であり、その細胞分裂活性は主にケラチノサイト(角化細胞)で発揮されます(PMID:15327889)。
Humankine® FGF-7 (KGF) 商品について
アニマルフリー組換えヒトFGF-7(KGF)は、ヒト293細胞で発現されたリコンビナントタンパク質です。単量体の糖タンパク質として、見かけの分子量は17 kDaおよび30 kDaを示します。FGF-7は上皮細胞に作用することが示唆されています。また、上皮細胞の細胞増殖、遊走、分化を刺激すると考えられています。FGF-7は、発生、形態形成、創傷治癒、脈管形成、腫瘍形成において重要な役割を果たします。本製品は、血清フリーの既知成分(chemically defined)培地で、ヒト細胞発現システムを用いて製造されます。ヒト293細胞における産生は、確実なグリコシル化を実現し、細胞培地中での安定性に寄与します。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。