FGF-8bとは?
線維芽細胞成長因子8(FGF8:Fibroblast growth factor 8)(別名:AIGF、HBGF-8)は、FGFファミリーに属する増殖因子です。FGFファミリーは、広範な細胞分裂活性および細胞生存活性を有し、様々な生物学的プロセス(胚発生、細胞増殖、形態形成、組織修復、腫瘍の増殖および浸潤等)に関与します[PMID:11276432 、15863033 ]。FGF8は、正常な個体では自己分泌(オートクリン)様式で増殖を刺激しますが、腫瘍形成時にはホルモン作用を媒介します[PMID:17512240 ]。FGF8の欠陥は、カルマン症候群タイプ6(KAL6:Kallmann syndrome type 6)および特発性の低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(IHH:idiopathic hypogonadotropic hypogonadism)を引き起こします[PMID:18596921 ]。
Humankine® FGF-8b 商品について
アニマルフリー組換えヒトFGF-8bは、ヒト293細胞で発現されたリコンビナントタンパク質です。単量体の糖タンパク質として発現され、見かけの分子量は30〜45 kDaを示します。広範な分子量はグリコシル化修飾によるものです。大腸菌で発現される場合は、グリコシル化は起こりません。ヒト293細胞における産生は、確実なグリコシル化を実現し、細胞増殖培地その他用途における安定性に寄与します。ヒト293細胞における産生は、確実なグリコシル化を実現し、細胞培地中での安定性に寄与します。本製品の純度は、>95%です。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。