IL-2とは?
インターロイキン2(IL-2:Interleukin-2)は、4 helix bundle型のI型サイトカインで、多くの白血球の成長因子として機能します。IL-2は、免疫系において、免疫恒常性、正常制御性T細胞の機能、自己寛容における必須の因子です。IL-2は、免疫細胞の恒常性の調節に働くことから、癌や自己免疫疾患を含む様々な疾患の治療のターゲットとして研究が続けられています。IL-2シグナルは、IL-2RβおよびIL-2Rγ受容体サブユニットがヘテロ二量体を形成することで、細胞内へのシグナル伝達を行います[PMID:25992858 、24907378 、15034008 、17981641 ]。
Humankine® IL-2 商品について
アニマルフリー組換えヒトIL-2は、O-グリコシル化、4 alpha helix bundle型サイトカインです。IL-2は、γT細胞、CD4+およびCD8+ T細胞、好酸球、B細胞、樹状細胞によって発現されます。IL-2は、抗原によって活性化されたT細胞に対して、強力な刺激活性を有します。見かけの分子量16 kDaの単量体の糖タンパク質です。本製品は、血清フリーの既知成分(chemically defined)培地を使用して、ヒト細胞発現システム中で産生されます。ヒト293細胞で産生することによって、確実なグリコシル化修飾が行われ、細胞培地中におけるIL-2タンパク質の安定性に寄与します。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。