Sonic Hedgehogとは?
SHH(ソニック・ヘッジホッグ/Sonic Hedgehog、別名:HHG-1)は、ヘッジホッグファミリーに属します。SHHは、patched受容体(PTC)に結合すると、スムーズンド(SMO:Smoothened)の抑制がはずれてシグナルが伝達され、標的遺伝子の転写が活性化されます。SHHが欠損する場合、patched受容体(PTC)はスムーズンド(SMO)のシグナル伝達活性を抑制します。SHHは45 kDaの前駆体として合成されます。この前駆体は、自己触媒的に分解されます。全てのヘッジホグタンパク質で生物学的活性を担うことが分かっている 20 kDaのN末端断片(ヒト遺伝子配列の24〜197残基)および自己消化装置である 25 kDaのC末端断片を生じます[PMID:10753901 ]。
Humankine® Sonic Hedgehog-SHH 商品について
SHH(ソニック・ヘッジホッグ/Sonic Hedgehog)タンパク質は、ショウジョウバエヘッジホッグ(Hh)のオーソログであり、脊椎動物の体肢の発生において極めて重要な役割を果たします。Shh遺伝子は、自己消化活性を示すC末端ドメインを有する 45 kDaのタンパク質をコードします。C末端ドメインは、さらに、コレステロール転移酵素の活性化も行います。
自己分解の結果、共有結合コレステロール部分とパルミトイル修飾を持つ、174アミノ酸残基のN末端生成物が形成されます。コレステロール部分とパルミトイル部分の存在は、成熟SHHタンパク質の活性に不可欠です。これらの修飾は、ヒト細胞由来のSHHで認められますが、細菌発現のSHHには存在しません。SHHのN末端(活性)型は、マウス、ラット、イヌ、ブタ、およびニワトリのSHHに対して、98%のアミノ酸相同性を共有します。SHHは、損傷後の組織再生、および成人の特定の癌の発生との関連性が示唆されています。
■ HumanKine®(ヒューマンカイン)とは?
『HumanKine®(ヒューマンカイン)』は、ヒト細胞(HEK293細胞)発現系によって産生された組換えタンパク質製品です。大腸菌等の細菌(原核生物)発現系によって得られるタンパク質とは異なり、ヒト(真核生物/哺乳動物)由来細胞を用いて産生されるタンパク質は、ネイティブ型のコンフォメーションを取り、適切な翻訳後修飾を受けた「本物」のヒトタンパク質('authentic' human proteins)として機能し、優れた生物活性と安定性を示します。ヒューマンカインは、アニマルフリーおよびゼノフリー条件下で、タグが付加されないタンパク質として産生されます。エンドトキシンフリーのタンパク質をキャリアフリー包装にてお届けします。
「cGMPグレード」組換えタンパク質も提供できます
HumanKine®(ヒューマンカイン)は「標準研究グレード」に加えて「cGMPグレード」製品として提供できます。いずれのグレードであっても、米国のcGMPグレード施設で同一の発現系、製造工程、作業手順によって製造されています。そのため、2種類のグレード間における品質面や性能面の違いは実質的にはありません。それぞれのグレード間での大きな違いは、ISO 13484認証およびcGMP準拠の厳格な品質プロセスに準拠しているかどうかです。cGMPグレード製品の場合、規制に沿った文書化、徹底したQC、トレーサビリティ対応を実施しています。