酸素圧の減少を検出して応答する細胞の能力は、酸素代謝及び組織の恒常性を維持するのに非常に重要です。低酸素(hypoxia;代謝に必要な量に対して酸素が欠乏)及び再酸素負荷(reoxygenation;低酸素組織への酸素の再導入)は、ヒトのがん、心臓病、虚血、血管病などの多種多様の重要な臨床症状で発生しており、病態生理学に非常に重要です。低酸素細胞は、放射線治療が困難で、化学療法の薬剤に耐性があることから、固形腫瘍中の低酸素細胞のパーセンテージと、がん治療予後との間には相関関係があります。結果として、腫瘍中の低酸素細胞分画を検出・分析することで、がんの状況、予後、特定の治療オプションについて、貴重な情報を得ることができます。
組織の低酸素応答の検出法
免疫組織染色による検出

HypoxyProbe™による染色例
特異的蛍光プローブによる検出

ROS-ID®キットを用いた染色例
生細胞(接着細胞、懸濁細胞)中の低酸素及び酸化ストレスレベルを、蛍光顕微鏡又はフローサイトメトリーを用いて機能的に検出するキットです。

細胞内に蓄積したHypoxiTRAK™ 代謝物の共焦点像
個々の細胞の低酸素状態を観察可能な遠赤色蛍光色素です。ニトロイミダゾール系の検出法で生じるような低酸素マイクロニッチの自動生成の影響を受けず、観察が可能です。2次元培養やスフェロイド培養で使用可能です。
低酸素応答研究抗体
HIF-1α アッセイキット
RayBiotech社 HIF-1α アッセイキット

HIF-1αを測定できるELISAキットのほか、Hydroxylated-HIF-1α (P402)を測定できるELISAキット、ELISAとq-PCRを組み合わせたIQELISA™もあります。
Cell Biolabs 社 HIF-1αアッセイキット
サンドイッチELISAのほか、固定細胞でHIF-1α を迅速に検出するセルベースアッセイ、低酸素応答性配列(HRE)に結合性を持つ活性型HIF-1 を測定するDNA結合活性アッセイもあります。
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
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