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シングルセルマルチオミクス解析用オリゴヌクレオチド標識抗体 MultiPro®（マルチプロ）Human Discovery Panel

メーカー名：Proteintech Group, Inc.

『MultiPro®（マルチプロ）Human Discovery Panel（ターゲット：325種類）』は、シングルセルRNA-seq（scRNA-seq）と組み合わせて細胞表面タンパク質および細胞内タンパク質の発現量を同時に解析できる、Intracellular CITE-seq用オリゴヌクレオチド標識抗体製品です。
10X Genomics遺伝子発現解析とMultiProタンパク質発現解析

図. オリゴヌクレオチド標識抗体

Intracellular CITE-seqとは？
特長
ワークフロー
ターゲットタンパク質一覧
よくある質問
使用例

背景

■ Intracellular CITE-seqとは？

CITE-seq（Cellular Indexing of Transcriptomes and Epitopes by sequencing）は、単一細胞ごとにRNA発現と細胞表面タンパク質発現を同時に解析できる技術であり、細胞の多階層（マルチオミクス）的な状態理解を可能にします。さらに近年では、細胞を固定・透過化して細胞内部のタンパク質（転写因子やリン酸化分子等）も検出できるIntracellular CITE-seqが開発され、細胞外だけでなく細胞内シグナルの状態まで同時に評価できるようになりました。これらの技術により、遺伝子発現からシグナル伝達経路の活性状態までを包括的に捉える、次世代のシングルセルマルチオミクス解析が実現します。

プロテインテック・ジェノミクスでは、325種類のタンパク質に対する抗体が混合された「MultiPro® Human Discovery Panel」を提供しており、シングルセルマルチオミクス解析によって得られる細胞の情報を最大化します。

特長

■ MultiPro®（マルチプロ）Human Discovery Panelとは？

シングルセルRNA-seqと統合可能なマルチオミクス解析用抗体試薬
細胞表面タンパク質に加えて、細胞内タンパク質の同時定量を実現
4%PFA固定細胞サンプルに適用
10x Genomics社「Chromiumシングルセル遺伝子発現Flex」に適合
解析ターゲットは325種類で網羅的な発現解析が可能
力価調整済みのパネルタイプ

Proteintech Genomicsの新製品「MultiPro® Human Discovery Panel」販売開始のお知らせ

その他

■ ワークフロー

MultiPro®は、10x Genomics社のChromium iX/Xに適合した、固定細胞用のシングルセル遺伝子発現FlexによるシングルセルRNA-seqのワークフローにおいて、前処理として細胞表面タンパク質と細胞内タンパク質のそれぞれに対して抗体染色を追加していただきます。

図. MultiPro®（マルチプロ）のワークフロー

ターゲットタンパク質一覧

MultiPro®（マルチプロ）Human Discovery Panelには325種類のターゲットタンパク質特異的抗体と、5種類のアイソタイプコントロールが含まれています。

全ターゲットタンパク質325種類。細胞表面タンパク質100種類。細胞内タンパク質225種類。

ターゲットタンパク質一覧はこちらからダウンロードできます［XLSM］
（クリックするとXLSMファイルがダウンロードされます）

よくある質問 FAQ

【01】MultiPro® Human Discovery Panel（品番：G900150）のプロトコールを教えてください。

MultiPro® Human Discovery Panel（品番：G900150）は現在10x Genomics社のGEM-X Flexキット、およびNext GEM Flexキットに互換性があり、それぞれ以下のプロトコールをご用意しています。

【02】1反応（1 rxn）でどれくらいの細胞を染色できますか？

MultiPro® Human Discovery Panel（品番：G900150）は、1反応（1 rxn）あたり、200万個（2×10⁶ cells）の細胞を染色できます。細胞数を増やしたり、抗体カクテルの希釈倍率を変更すると、製品パフォーマンスやデータ品質に影響を及ぼす可能性があります。

【03】4%PFAで固定した細胞の長期間保存は可能ですか？

MultiPro®を用いた染色操作の後、10x Genomics社のEnhancer（PN-2000482）を加え処理を行うことで、4℃で1週間、または－80℃で長期保存が可能です。

【04】MultiPro®を用いて調製されたタンパク質シーケンスライブラリーの場合、シーケンス深度はどの程度に設定すればいいですか？

遺伝子発現ライブラリーのシーケンスに使用しているシーケンス深度に1細胞あたり5,000リードを追加して設定することを推奨しています。

■ その他MultiPro®に関する「よくある質問 FAQ」はこちらから閲覧できます

よくある質問：MultiPro®（マルチプロ）オリゴヌクレオチド標識抗体 FAQ

使用例

■ MultiPro®（マルチプロ）Human Discovery Panelを用いた解析例

Phospho-Beta Catenin (Ser675) （リン酸化タンパク質）

MultiPro（マルチプロ）Human Discovery Panelを用いたhospho-Beta Catenin (Ser675) （リン酸化タンパク質）解析データ

IL-1 Beta（サイトカイン）

TCF7（転写因子）

図. LPS処理済み4%PFA固定ヒトPBMCをMultiPro® Human Discovery Panel（品番：G900150）と反応させ、10x Genomics社のFeature Barcodeマルチプレキシングキットを用いてライブラリーを調製後、Illumina社装置でシーケンスを実行しました。得られたFASTQデータからmRNA発現情報に基づいてUniform Manifold Approximation and Projection（UMAP）を用いてクラスタリングした後、タンパク質発現情報を重ね合わせました。