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記事ID : 36194
研究用

細胞酵素活性応答性色素を用いた細胞生存率/細胞毒性アッセイ用に 細胞染色用 酸化 / 還元プローブ

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メーカー名:AAT Bioquest, Inc. (Former ABD Bioquest, Inc.)

指示薬の還元または酸化と生細胞数の相関関係を利用して生細胞を測定します。

AAT Bioquest社 細胞生存・増殖アッセイ

背景

活性酸素種(ROS)の産生は、細胞代謝において正常な副産物であり健常細胞では制御された速度で生じます。代謝の活発な細胞はレサズリンやテトラゾリウム塩といった試薬を酸化または還元できるため、この現象を利用して細胞生存率や全般的なセルヘルス(cell health)を評価することができます。

特長

  • 指示薬の還元または酸化と生細胞数の相関関係を利用
  • 蛍光または比色分析により測定
  • 非放射性アッセイに

商品ラインアップ

表1. 各色素のEx/Em (nm)と特性
品名 Ex/Em (nm) 生細胞内での特性
レサズリン/Resazurin, sodium salt
  • 571/ 585(570nmと600nmにおける吸光度比の測定も可)
  • 青色非蛍光性のレサズリン→還元されると赤色蛍光性のレゾルフィンに
  • 無毒なため平行分析にも可
 
ジヒドロフルオレセイン/Dihydrofluorescein diacetate [Fluorescin diacetate]
  • 490/ 514
  • 緑色蛍光
  • ジヒドロフルオレセイン二酢酸→加水分解、酸化されるとフルオロセインに
     
DCFH-DA
[2',7'-Dichlorodihydrofluorescein diacetate]
  • 504/ 529
  • 緑色蛍光
  • 2',7'-ジクロロジヒドロフルオレセイン二酢酸→加水分解、酸化されると2',7'-ジクロロフルオロセインに
ジヒドロローダミン/Dihydrorhodamine 123
  • 507/ 529
  • 緑色蛍光
  • ジヒドロローダミン123→酸化されるとローダミン123に
  • ミトコンドリア染色
テトラゾリウム塩/ReadiUseTM WST-8
  • 比色分析
  • 吸光度:460nm
  • 細胞不透過性のWST-8→還元されるとオレンジ色のホルマザン色素を生成。細胞毒性が低く、長期の培養(24-48時間)にも耐性あり

レサズリン

レサズリンは水溶性かつ酸化還元感受性の試薬であり、様々な細胞障害性や増殖アッセイにおいて細胞生存率の蛍光指示薬として広範に使用されています。レサズリンからレゾルフィンへの還元と、細胞集団における生細胞数とは相関関係にあります。この特徴は、細胞生存率、細胞障害性、および増殖を評価する上で広範に使用されています。570nmと600nmにおける吸光度比の測定や、Cy3/TRITCフィルターセット (Ex/Em= 571/585 nm)を用いた蛍光測定により、還元レベルが定量できます。産生された比色定量的または蛍光定量的シグナルはサンプル中の生細胞数に比例します。レサズリンは、細胞培養中のどの段階でも添加することができ、無毒なため細胞を無傷に保つことができることから、平行分析を行うこともできます。レサズリンを用いて細胞増殖を測定する場合、細胞が対数増殖期にあるときにレサズリンを添加することをお奨めします。

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Resazurin, sodium salt詳細データ ABD 15700 100 MG
¥18,000
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ジヒドロフルオレセインとジヒドロローダミン

フルオレセインとローダミン色素は、無色かつ非蛍光の“ジヒドロ”色素へと化学的に還元させることができます。活性酸素種による酸化によりジヒドロ色素が元の色素に戻り、その蛍光特性が回復します。活性酸素種の産生は生細胞の特徴であり、死細胞では生じないことから、この蛍光発生的な酸化プローブは細胞の生存率評価に利用できます。

  • ジヒドロフルオレセイン二酢酸と2',7'-ジクロロジヒドロフルオレセイン二酢酸(DCFH-DA)はいずれも、蛍光特性の回復に細胞内エステラーゼによる加水分解と酸化が必要です。ジヒドロフルオレセイン二酢酸とDCFH-DAは何れも488nmアルゴンレーザーで励起されると緑色蛍光を発生します。
  • ジヒドロローダミン123(DHR 123)は酸化されて直接ミトコンドリア染色のローダミン123となり、488nmアルゴンレーザーで励起され緑色蛍光を発生します。
Dihydrorhodamine 123 *CAS 109244-58-8*の化学構造
図1. Dihydrorhodamine 123 *CAS 109244-58-8*の化学構造

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
Dihydrofluorescein diacetate [Fluorescin diacetate]詳細データ ABD 15203 25 MG
¥18,000
DCFH-DA [2',7'-Dichlorodihydrofluorescein diacetate]詳細データ ABD 15204 25 MG
¥18,000
Dihydrorhodamine 123詳細データ ABD 15206 10 MG
¥24,000
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テトラゾリウム塩(ReadiUse™ WST-8)

テトラゾリウム塩は、細胞の酸化還元電位を検出し細胞生存率や細胞障害性を評価するために使われます。ReadiUse™ WST-8(2-(2-methoxy-4-nitrophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetrazolium, 一ナトリウム塩)は、細胞代謝活性の測定に使用される水溶性テトラゾリウム塩です。細胞非透過性のWST-8は、主に細胞表面で生ずる一連の複雑な細胞機序により(中性pHにおいて)、細胞外で水溶性の橙色ホルマザン色素に還元されます。この生体内還元性は、生細胞における解糖系NADPH産生によるものです。還元レベルは、460nmにおける吸光度を測定することで定量できます。ホルマザン色素量の産生量は、サンプル中の生細胞数に正比例します。WST-8は非常に安定であり、細胞毒性が低いことから長期にわたる培養(24 - 48時間)に適しています。

50 mM水溶液におけるReadiUse™ WST-8の化学構造

図2. 50 mM水溶液におけるReadiUse™ WST-8の化学構造

品名 メーカー 品番 包装 希望販売価格
ReadiUseTM WST-8 *50 mM aqueous solution*詳細データ ABD 15705 25 MG
販売終了
ReadiUseTM WST-8 *50 mM aqueous solution*詳細データ ABD 15706 100 MG
販売終了
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商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。

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