死細胞の染色を行い、全細胞数に対する死細胞の割合測定や生細胞の間接的な測定をします。

色素排除アッセイの原理では、健常な細胞膜をもつ生細胞はトリパンブルーや細胞膜非透過性核酸染色といった複数の極性色素を透過しないことが前提となっています。この手法は、細胞を非透過性色素に懸濁し、蛍光顕微鏡、マイクロプレートリーダー、またはフローサイトメータを用いて全細胞集団に対する染色細胞数を測定することが基本となります。染色細胞数は全集団における死細胞の割合を表します。色素排除アッセイと他の細胞毒性アッセイは、細胞生存率を間接的に測定するためにも使用されます。同一の技術を利用しつつ、全細胞数に対する未染色細胞数を比較するとサンプルにおける生細胞の割合が得られます。
品名 | Ex/Em (nm) |
フィルター | 多重染色 | 細胞 透過性 |
生細胞 | 固定細胞 | サイズ | 品番 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Nuclear Blue™ DCS1 | 344/465 | DAPI | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.5 mL | 17548 |
DiYO™-1 [equivalent to YOYO®-1] | 491/508 | FITC | 〇 | × | 〇 | 〇 | 1 mg | 17575 |
DiYO™-1 [equivalent to YOYO®-1] | 491/508 | FITC | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.2 mL | 17580 |
Nuclear Green™ DCS1 | 501/526 | FITC | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.5 mL | 17550 |
DiTO™-1 [equivalent to TOTO®-1] | 514/531 | FITC | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.2 mL | 17575 |
TWO-PRO™ 1 [equivalent to TO-PRO®-1] | 515/531 | FITC | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.2 mL | 17571 |
Nuclear Orange™ DCS1 | 512/554 | TRITC | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.5 mL | 17551 |
Propidium Iodide *CAS 25535-16-4* | 537/618 | Texas Red | 〇 | × | 〇 | 〇 | 5 mL | 17516 |
Propidium Iodide *CAS 25535-16-4* | 537/618 | Texas Red | 〇 | × | 〇 | 〇 | 25 mL | 17515 |
Propidium Iodide *10 mM aqueous solution* | 537/618 | Texas Red | 〇 | × | 〇 | 〇 | 1 mL | 17517 |
DiYO™-3 [equivalent to YO-YO?-3] | 612/631 | Cy5 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.2 mL | 17580 |
7-AAD [7-Aminoactinomycin D] *CAS 7240-37-1* | 549/648 | Cy5 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 1 mL | 17501 |
TWO-PRO™ 3 [equivalent to TO-PRO®-3] | 642/657 | Cy5 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.2 mL | 17572 |
DiTO™-3 [equivalent to TOTO®-3] | 642/661 | Cy5 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.2 mL | 17576 |
Nuclear Red™ DCS1 | 651/681 | Cy5 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 0.5 mL | 17552 |
図1:Nuclear Blue™ DCS1 (品番:17548, Blue) と CytoTrace™ Red CFDA (品番:22016, Yellow) の励起と発光スペクトルより明瞭なスペクトル分離が見られ、細胞集団における生細胞と死細胞の2色評価が可能であることがわかる。Nuclear Blue™ DCS1は一般的な350nm UV励起で効率よく励起されDAPIフィルターセットで画像化できる。CytoTrace™ Red CFDA は543nmヘリウムネオンレーザーで効率よく励起されCy3/TRITCフィルターセットで画像化できる。
図2:Costar黒色/クリアボトム96穴プレートにおいてNuclear Red™ DCS1 (品番:17552) を用いて染色したHeLa細胞の蛍光画像。細胞は蛍光顕微鏡のCy5フィルターセットでモニターした。
図3:核とF-アクチンをそれぞれ以下のように染色した。
(A) Nuclear Blue™ DCS1(品番:17548)とPhalloidin-iFluor™ 488(品番:23115)
(B) Nuclear Green™ DCS1(品番:17550)と Phalloidin-iFluor™ 594(品番:23122)
(C) Nuclear Red™ DCS1 (品番:17552)と Phalloidin-iFluor™ 488(品番:23115)
図4:Calcein UltraGreen™ AM (品番: 21905, 緑色) と 7-AAD (品番:17501, 赤色) の励起と発光スペクトルより明瞭な分離が確認でき、細胞集団における生細胞と死細胞を同時に画像化できることが示された。Calcein UltraGreen™ AM と 7-AADは何れも488nmアルゴンイオンレーザーで効率よく励起できた。Calcein UltraGreen™ AMはFITCフィルターセットで画像化できる。7-AADはCy5フィルターセットで画像化できる。
図5:DiTO™-1 (品番:17575,緑色) and Nuclear Red™ LCS1 (品番:17542, 赤色) の励起と発光スペクトルより明瞭な分離が確認でき、細胞生存率と細胞毒性の2色アッセイが可能であることが示唆された。DiTO™-1 と488nmアルゴンイオンレーザーで効率よく励起でき、FITCフィルターセットで画像化できた。Nuclear Red™ LCS1は633nmのヘリウムネオンレーザーで効率よく励起できCy5フィルターセットで画像化できた。
Nuclear DCS1色素は、蛍光性かつ細胞膜非透過性核酸染色色素です。
これらの色素は、死細胞の損傷した膜に浸透し、DNAと結合すると、非常に明るいシグナルを生成します。Nuclear DSC1色素は、これらの特性から蛍光顕微鏡、フローサイトメトリー、または蛍光マイクロプレートリーダーを利用するシンプルかつ定量的な死細胞指示薬となります。
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
Nuclear BlueTM DCS1 *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17548 | 0.5 ML |
¥24,000 |
Nuclear GreenTM DCS1 *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17550 | 0.5 ML |
¥24,000 |
Nuclear OrangeTM DCS1 *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17551 | 0.5 ML |
¥24,000 |
Nuclear RedTM DCS1 *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17552 | 0.5 ML |
¥24,000 |
ヨウ化プロピジウム(PI)は、赤色蛍光で細胞膜非透過性の核酸染色色素であり、エチジウムブロマイド(EtBr)と同一の化学的分類に属します。PIは、核酸に結合するとエチジウムブロマイドに比べて20 - 30倍高い蛍光増強を示します。PIは比較的大きなストロークシフトをもつため、カルセインAMといった蛍光性指示薬と組み合わせて細胞集団における生細胞と死細胞の多色分析に使うことができます。PIは488nmアルゴンレーザー線で励起するため、フローサイトメトリーを用いた死細胞検出や選別に使うこともできます。
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
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Propidium iodide![]() |
ABD | 17515 | 25 MG |
¥24,000 |
7-AAD は細胞膜非透過性の蛍光指示薬であり、非生存細胞の同定に使用できます。7-AADはDNAに結合すると、488nmアルゴンレーザーによる励起を受けて647nmの波長で発光します。そのため、カルセインAMといった他の488nm励起指示薬と組み合わせによる多色分析に適しています。7-AADは蛍光顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、およびフローサイトメトリーとともに使えます。
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
7-AAD [7-Aminoactinomycin D]![]() |
ABD | 17501 | 1 MG |
¥18,000 |
DiTO™、DiYO™、およびTWO-PRO™色素は一連の細胞膜非透過性二量体カルボシアニン色素であり、死細胞指示薬や核対比染色として使用できます。これらの色素は核酸が存在しない状態では非蛍光性です。DiTO™、DiYO™、およびTWO-PRO™色素はDNAと結合することで明るい蛍光シグナルを生成し、その吸光係数はDNA結合ヨウ化プロピジウムに比べより大きいことが特徴です。DiTO™、DiYO™、およびTWO-PRO™色素は培養細胞やパラフィン切片に対して強力かつ選択的に染色が行えます。これらの色素は、Nuclear Red™ LCS1といった細胞透過性核酸染色色素とともに使用することで細胞生存率や細胞毒性の2色アッセイを行うことができます。
品名 | メーカー | 品番 | 包装 | 希望販売価格 |
---|---|---|---|---|
TWO-PROTM 1 [equivalent to TO-PRO(R)-1] *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17571 | 0.2 ML |
¥48,000 |
TWO-PROTM 3 [equivalent to TO-PRO(R)-3] *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17572 | 0.2 ML |
¥48,000 |
DiTOTM-1 [equivalent to TOTO(R)-1] *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17575 | 0.2 ML |
¥48,000 |
DiTOTM-3 [equivalent to TOTO(R)-3] *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17576 | 0.2 ML |
¥48,000 |
DiYOTM-1 [equivalent to YOYO(R)-1] *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17580 | 0.2 ML |
¥48,000 |
DiYOTM-3 [equivalent to YOYO(R)-3] *5 mM DMSO Solution*![]() |
ABD | 17581 | 0.2 ML |
¥48,000 |
商品は「研究用試薬」です。人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないように、十分ご注意ください。
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